【デザイナーの定年・限界】は39歳? 辞めた後の就職先のお勧めは?
「自分はデザイナーとして65歳(定年)まで働けるのだろうか?」
30代後半のデザイナーさんで不安になる人も多いと思います。
あと30年もあるのですが、このままで本当に良いのだろうか?
私も40歳を目の前にしてデザイナーとしての限界を感じています。
そしてデザイナーを半分卒業して、商品企画やマーケティングの仕事に足を踏み入れる決断をしました。
40代以降も安定してお給与を得るためにはきっちり自分のキャリアを考えなければいけない年齢になったと痛感しています。
クリエイターの世界は実力主義。やはり厳しい面もあるので、将来が不安になっても仕方ないかもしれません。
正確な数字はありませんが、ある年齢までデザイナーを続けて来た人が、デザイナーを辞めている割合はこんな感じではないでしょうか?↓
- 40歳になる頃には約50〜60%の人がデザイナーを辞めている
- 50歳になる頃には約80〜90%の人がデザイナーを辞めている
- 60歳を超えてデザイナーを続けているのは2〜3%程
マネジメント層を除いて「デザイナーとして、デザイン業務だけで生計をたてる」と考えた時に40代、50代以上でそれを実現しているデザイナーさんの方が少ないのが現実でしょう。
多くのデザイナーにとって『デザイナーの定年・限界は39歳』だと認識しても良いかも知れません。
少なくとも「デザインだけを淡々とこなす40代デザイナー」の需要と給与査定はどんどん下がっていくのが現実です。
耳が痛い話です。
自分ではずっとデザイナーを続けたいと思っていても、悲しいことに若い才能に押し出されてしまったり。
周りの期待からデザイン以外の仕事をしなければいけなくなったり。
デザイナー人生、年齢を重ねると色々予期せね事が起こるものですよね。
こう考えると『デザインだけに集中できる時間』は意外と短かった。と感じます。
『デザイン馬鹿(いい意味で)』になれるなら60歳を超えてもデザイナーでいられる???
我々40歳が近いデザイナーは今後どうすれば良いのでしょうか?
上記の様にデザイナーは職業寿命が意外と短いお仕事ですが、
「自分にはデザイン以外の道は考えられない!」
「デザインをしているだけで幸せだ!」
「ワークライフバランスも気にしない!」
「デザインに対する努力なら惜しまない!」
「給与も低くても構わない!」
こんな感じにいい意味で『デザイン馬鹿』になれるのなら、年齢や定年なんて関係なく、それこそ寝たきりになるまでデザイナーを続けられるでしょう。
でも、私たちはどうでしょうか?
あなたは『デザイン馬鹿』になれそうでしょうか?
正直きっとそこまでの覚悟は殆どのデザイナーさんが持っていないと思います。
なので、私たちにとっては「デザイナーの後のキャリアをどうするべきか?」が重要ですね。
デザイナーを辞めた後の選択肢は?
もし『デザイン馬鹿』に なる自信が無いのであれば、いつか必ず「デザイナーを辞めた後、自分はどうするのか?」という選択に迫られる日がやって来ます。
その時の選択肢は大きく分けると下記の4つでしょう。
それぞれの場合、どのような働き方になるか簡単な説明を記載します↓
①独立。アートディレクターなど管理者への昇進
自分の手を動かす機会はかなり減ると思いますが、それでも言葉を使ってデザインしたりとクリエイティブな業務であることは変わりません。
マネジメント職は40代、50代と年を重ねるごとに経験も活かせる職業です。
裁量も責任も大きくなるので、やりがいも大きいです。
ただし大手広告代理店やメーカーなどでは『役職定年』が55歳あたりであるので、サラリーマンとして60歳まで会社に在籍する人は意外と少ないのが現状ですね。
この選択をすると、高い年収を得るチャンスがある代わりに、日々かなり忙しくなる可能性が非常に高いです。
私個人としては「自分には向いていないな、、、」と諦めた選択肢です。
正直デザインとは別の高い能力とコミュニュケーションスキルが求められるので、万人が選択できる道では無いと思います。
②『何でも屋』になる
デザイナーを続ける為に『何でも屋』になるデザイナーさんは少なくありません。
コーディングや撮影、営業、経理、などなど。1人で色々な業務が出来ると重宝されるので『デザイナー兼何でも屋さん』として、お仕事を末長く受注する事が出来るでしょう。
ただしこれはYESマンになる選択です。
人間関係で生きていく選択でもあるので、みんながやりたがらない仕事を引き受けたり、長時間労働になる可能性も高いです。
年収もそれなりで落ち着く感じですが、同僚やクライアントと楽しく過ごせるのなら良い選択ですよね?
③デザインと全く違う職業に就く
当然、他業種の別の会社に転職するケースも少なくありません。
やっぱり合う仕事は人それぞれ。
何年間か働いていると、自分の向き不向きがわかって来ますよね?
ひと昔前までは『35歳転職限界説』もありましたが、最近は少子化の影響もありどこの会社でも平均年齢が上がって来ているので、30代後半〜40代前半でも十分に転職可能でしょう。自分に合った仕事をするのが一番です。
ただ、デザイナーを辞めて馴染みのない職業に就くのは本当に0からのスタートになってしまうので、「もったいない」と感じてしまいます。
④デザインに関連する仕事に移る
このパターンが最も多く選択されているでしょう。
デザイナーって関連する仕事が多いですよね?
このメリットは活かすべきと思います。
特に下記7つの職業をセカンドキャリアとして選択するデザイナーさんを多く見てきました。
↓
①広報・PR
②マーケティング・販売促進
③商品企画
④事務
⑤ウェブエンジニア
⑥バイヤー
⑦ディレクター
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ある程度大きな会社であれば、デザイン部署から関係部署に移りデザイナーと一緒に定年まで働くケースも多いです。
事務職や総務などクリエイションをする仕事からは身を引くパターンも多くちょっと寂しく感じるかもしれませんが、長年勤めた慣れた環境で働けるのは大きなメリット。
こういう部分は制作会社やプロダクションよりもインハウスデザイナーの方が部署移動がし易いかもしれません。
30代に入ると安定を求めてインハウスに転職しようとするデザイナーさんも少なく無いのですが、それはこの様な理由も関係しているのだと思います。
もちろん、部署異動ではなくこのタイミングで会社を移る決断をする方も多いです。
一見チャレンジングに感じますが、将来を考えると一番保守的でリスクが少ない選択だと思います。
実際に私も自社内で商品企画&マーケティングの仕事に手を上げた経験があります、デザイナーとは違う文化で学ぶことが多いのでお勧めです。また、デザイナーからそのまま本業としてチェンジする人も多いですね。
結論:40歳以降はデザイン以外の仕事にも手を広げていきましょう!将来の選択肢が広がります!
「自分はデザイナーとして60歳(定年)まで働けるのだろうか?」
そんな風に将来が不安になる若手デザイナーはきっと私と同じように『デザイン馬鹿』になりきるのは難しいと思います。
この業界は、いい意味で変な人達が大勢いますもんね?
そういう場合、ありきたりな結論になってしまいますが『デザイン以外の特技、好きな事、やりたい事』を持っているかどうかで大きく運命が変わるのでしょう。
自分の人生を如何にデザインするのか?
自分の好きな事を如何に仕事にするのか?
自分のやりたい事に素直に気付けるか?
自分の人生の分かれ道でしっかり行動できるのか?
30代から40代、50代。さらには60代。
どうせ働くのなら、安定した環境で楽しみながら働きたいものですものね。
「でも30代後半や40歳からの転職は難しいよね、、、?」
という声が聞こえてきそうです。
確かにYESです。
私も30代後半で転職活動を経験したので、厳しい言葉を聞く機会も多々ありました。
ただ、今からでも全然大丈夫です。
厳しい言葉を聞いて怖気づいてしまう方が上手くジョブチェンジできずに限界を感じながら、今いる環境や立場でズルズル続けてしまうのが現状です。なので、しっかり行動を起こせるというだけで大きなイニシアチブになると実体験から感じています。
最後に、あくまで私の取った作戦ですがデザイナーとしてキャリアに迷った時は下記はお薦めですよ!
①社内で他部署の仕事にも手をあげる
(他部署に移れないような制作会社であれば、まずインハウスデザイナーに絞って転職するのがお勧めです)
↓
②転職サイトでデザイナーに限らず広く求人を探してみる
(視野が広がってメンタル的にも良いですよ)
↓
③面接の際はデザイナーとしての経歴アピールは勿論ですが、デザイン以外の経験や興味関心をアピール
(これは意外と需要があると手応えを感じました)
↓
④良い転職先が見つかれば転職。それまでは自社で手広く活動する
40歳を目前にして焦りますよね?
でも安心してください。
自分の悩み悪戦苦闘した経験から「行動を起こせる30代後半の人は思ったより少ないみたい。なんでも良いから今すぐチャレンジする行動力があれば道は開ける」と学びました。
多分40代前半までは気持ちを若く、フットワークを軽く、即行動を心がければどうにかなるみたいですよ!
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きっと参考になるのでコチラも是非お読みください↓