【ブラックなデザイン会社】辞めて、うつ病になって、海外に行きました!!!

ブラックなデザイン会社に勤め続けた結果、うつ病になり、海外生活をしてみた筆者です。

その経験と、一体どうしたらうまく解決するのか語ります!

 

デザイン業界全体は労働時間が長い事で有名ですが、

それゆえデザイナーは外の世界を全然知りません。

疲れてめんどくさくなってしまい転職や転居などの行動を起こすことをサボり気味です。

 

結果、「今の仕事を手放したくない!」「同じ会社で自分を磨き続けることが正解!」

…..というような結論に至りがちです。

あなたの周りにもいませんか?

 

いろいろ経験したあと振り返ると、それって結構もったいないかも?と思います。

 

あなたの周りにこういう先輩はいませんか?
  • 仕事はできるけど、他の会社ではうまく行かなそう
  • 仕事はできないけど、長く会社に居るしこれからも居そう

転職がしやすい職業である「デザイナー」にも関わらず、1度やまして全く転職も経験せずいるというのは、つまり「決断力や行動力に欠ける」のんびり屋だということです。

自分ではそうではないと思うかもしれませんが、周りからはそう判断されやすくなります。

「同じ会社で10年働いています」という優秀デザイナーと、

「2社経験して今ここにいます」という優秀デザイナーなら、

後者の方が信頼があるのでは?と判断されやすい職業です。

「自分の知らない世界を知っていそう!」と思わせられるクリエイターは、自己ブランディングに成功しやすいですよね。

服や髪型がおしゃれなんてことよりもよっぽど信頼に値すると思われます。

これは海外でも同じ傾向にあります。

あなたの会社の先輩もそうなのでは?

効率よく成長できるのは3年ほど

技術的にも、同じ会社で新しいことを吸収できる期間はだいたい3年ほどです。

それ以降は成長が緩やかになってしまいます。

あなたの会社は大丈夫?

さて、私の場合ですが、新卒で入社した会社がいわゆるブラックでした。

ただし、当時はあまりブラックだという自覚はありませんでした…..。

私の会社がどうブラックだったのか、

あなたの会社と比べてどうか?

私が転職してどうだったか、

結局うつ病になった事

海外での生活を少々話したいと思います。

 

新卒で入社した会社はブラックでした

私が入社したのは、倍率の高い中小規模のデザイン事務所です。

実績もあり大手クライアントをいくつも持っていたので、「デザイン業界はみんなこうなんだろうな」「デザイナーとはこういうもの」だと思い込んでしまいました。

こういうデザイナーさんは結構いますね。

具体的にどこが変だったかまとめます。

笑ってください!

そしてあなたの会社と比べてみてください。

 

初任給15万円

初任給20万円だと聞いていたのに、給与明細を見たら

15万円。残業代として5万円

と書かれていました。

ちなみに、残業時間は週20時間ほど。毎日終電まで働いていました。

さらに月一で土曜出勤。

いくら残業してもこの5万円以上はもらえません。

社員が定額使い放題になっています。

 

社長が自社の名前を間違える

入社してすぐ、会社規約の説明を長々受けました。

そこに書いてある、自社の名前が間違っている….笑!

全ページ間違っている。

あれ、この会社やばいかも?と最初に感じたのはこれでした。

 

しょっちゅう徹夜

しばしば徹夜になります。仮眠室なんてもちろんないので、みんなデスクに突っ伏して仮眠していました。

これは多くのデザイン会社で同じではないですか?

まあおかしいですよね。

 

パソコンのスペックが良くない

社長は「徹夜になるのは社員の努力が足りないせい」と言い続けていましたが、

そもそもパソコンのスペックが足りていません。

重いデータを扱うのに、素早く動かないパソコンを使わされて、効率のいい働き方が実現できません。

そもそも労働力は定額使い放題ですからパソコンにお金を回さない方が会社的にはお得ですよね。

 

デザイナーの立場がなんだか低い

酷使する上に、なぜかデザイナーを下に扱います。

上の人お気に入りでなければ、実力があろうが酷い言い方をされたり、掃除を押し付けられます。

他部署の人たちがずっと時間に余裕があるというのに笑。

当時は自分の実力がないからだと思っていましたがこれこそブラック企業のやり方そのものですね。

修行みたいな雰囲気にして社員を酷使するんですよ。

 

机をバンバン叩いて怒鳴って脅す

ビビらせて従順にさせる作戦だったのだと思いますが、

世間的には常識でもない、「社長独自の常識」を持ち出して、

机をばーんと叩きながら、「そんなことも知らないのかよ!!」と怒鳴られたことがあります。

 

年功序列な上、古株贔屓なお金の使い方

若手が努力して、中堅や古株よりもよっぽど優秀なデザインと成績を打ち立てたとしても、給与据え置きです。

だがしかし、古株の多くが新幹線通勤しているという会社で、彼らの交通費(月10万円以上)は全額支給でした。

古株でない社員は月3万円まで…のような決まりがあります。

また、謎の何もしていない「会長」というのが存在し、搾取されている感がたっぷり味わえる会社でした。

 

有給休暇が無し!!

完全に法律違反なのですが、入社して数年間は有給無しというわけのわからない決まりがありました。

また、昼3時間ほど抜ける用事があった時、給与を引かれました。

サービス残業させているのにです。

 

東日本大震災直後に休日出勤させられた

正直一番会社にがっかりしたのはこれでした。大震災の時は当日だけでなく大きな余震も続いて大変でしたよね?みんながいつ死ぬかと怯えていました。しかし!私の担当していたクライアントは中部地方が本社だったのですが、首都圏が大混乱しているというのに全くスケジュールをずらしてくれませんでした。自分の社長に直談判して「クライアントとしっかり交渉してください!」といったのに「向こうは被害がないから〜」などといって全く配慮がありません(というか実際真剣に交渉すらしていない気がします。他人事だから)私に一人きりの休日出勤をさせました。まだ大きな余震と物資不足があったのにです。他の役員たちは私の休日出勤申請に心配そうな顔をしていましたが、腹の立つことに、社長からは社内メールで「よろしく〜。」というメッセージが入っていました。はっきりいって絶望しました。

 

あなたの会社と比べてどうですか?

私は当時、この状況をブラックとは思っていませんでした。

いろんなことは自分の実力不足で、何年も勤めていれば状況が良くなると思っていました。

 

転職してどうだったか

転職を決めた時、同期からは「負け組」のような扱いと、仲間外れにされる感じがありました。

でも今考えると、転職して本当に正解だったなとしか思えません。

しなければ海外に何年も住むという経験もなかったですし。

どうして同じ会社で酷い状況に我慢し続けることが美徳のように扱われるんでしょうね・・・?

私は給与的にも、プラスだったのですが、もしマイナスだったとしても、い続けるよりずっと価値があることだと思います。

 

しかし決意したのは5年経った頃。遅かったです。

3年で転職するのが最適解だったなと今では思いますね。

 

デザイナーが転職を渋ってしまう理由って、以下のような理由ではないですか?

 

転職を渋る理由1 受け持った仕事を手放したくない

せっかくコンペで取った大きい仕事を手放したくない。誰にも任せたくない

ってありますよね。

でも決意してしまった方がいいですよ。

今まで作った実績は消えません。

 

転職を渋る理由2 会社にカンヅメで、外の事情を知らない

終電と徹夜の毎日で本当に世間知らず。

転職の仕方、自己ブランディング、

自分の給与が市場と比べてどうなのか。

全く知らない人がほとんどです。

会社も、独立されると損をするので、わざと世間知らずに育てるところもあります。

 

転職を渋る理由3 制作以外は怠惰

ものづくりは一生懸命研鑽するけれど、その実怠惰。

転職すべきかなーと思っても詳しく調べませんし先延ばしです。

忙しいを理由に何年も考えることを放棄してしまいます。

当然決断ができません。

もちろん私もこうでした!

 

転職を渋る理由4 ラクしたい

同じ場所にいた方がラクですよね。

家族や同僚も、その方が喜んだりするので、ラクしてるという事にも気づきにくくなってしまいます。

 

転職を渋った結果こうなりました

結局うつ病になりました。

うつ病になると、生涯年収なんてもちろん低くなります。(人によりますが)

無理した結果損しかないです。

 

もし私が賢ければ、入社して数日で辞めるという選択ができたんでしょうね。

ストレスを貯めると、あとで具合が悪くなったりするものらしく、私がうつ病になったのは2社目で数年働いた後でした。

 

今のところ大丈夫だと思っても、数年後大病になることはありますよ。

やはり、明るくストレスなく働けるところが将来的には幸せな選択かもしれません。

 

海外で生活するという選択をしました

転職の決断以外にも、フランスに数年住むという決断をしました。

うつ病を患った後だったので大きな決断でした。

 

人間やろうと思えばなんでもやれるものです。

大変なことはたくさんあったし、ストレスも大きかったですが、やらないよりもずっとよかったと思っています。

 

ヨーロッパ中を旅行しましたし、フランス語は生活できる程度話せるようになりました。

 

こちら数枚ですがヨーロッパにいた時自分で撮ったものです。

 

うつ病になってから海外へ行ったこともあり、もう日本の

「苦労は買ってでもしろ」

「時間をかけるといいものができる」

みたいな考えが全く理解できなくなってしまいました。

 

幸せとは?

という問いの答えは、以前とは全く違うものになりました。

 

今転職を迷っている人に言いたいのは、

今すぐしなさい。損なんてないから。

ですかね

勢いでやってしまった方が楽しくて幸せではないですか?

私はそうしてしまいました。お金とか関係ないです。

 

まとめ

迷っている方の、決断の助けになれば幸いです。

 

デザイナーは世間知らずだ。という話をしましたが、MIIDAS(ミイダス) というアプリで、自分のキャリアから転職給与額をおためし計算できます。現状を変える最初の一歩として試すと良いかもしれません。

 

 

EL(エル)

日本でデザイナー7年→フランス住→帰国して1年のフリーランスデザイナーです。ブラック労働やうつ病も経験し、その頃はどん底でした。その後海外に行くことを決意。実行しました。特技はフランス語ですが、英語が全然できないポンコツです。こんど住むならロンドンがいいなと思っています。

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