海外でデザイナーとして働いてみた!欧米や中韓で働いた感想

フランスの公園風景

海外のデザイナーの働き方と比べることで、日本の働きすぎ文化について考えてみませんか?

デザイナーという職業はやっぱり楽しいのですが、日本では長時間働かなくてはいけなくなってしまうことが多々ありますよね?

デザイン事務所勤務であれば、サービス残業。フリーランスで有れば休日無しでの対応。など立場や会社の違いがあれど

「ああ、なんでこんなに長い時間働かなければいけないんだ。疲れた」

と感じているデザイナーさんは多いと思います。

「日本でデザイナーを続けるのは辛い」という声も良く聞きます。

 

では海外ではどうでしょう?

筆者はフランスで3年間、中国、韓国でそれぞれ数ヶ月間働いた経験があります。

また、アメリカやドイツ、スイス、ロシアのデザイナーさん方とも交流があるので、日本以外の国それぞれの働き方・価値観の違いを話したいと思います。

あくまでも個人的観測範囲内での知識ですが、日本以外でのデザイナーの働き方に興味がある方へ、この記事で簡単に説明しようと思います。

 

今後、海外への転職や留学を考えている方にとっても参考になれば嬉しいです。ちなみに2020年現在の働き方なので、10年後は大分価値観が変わりそれぞれの国での働き方も変わるかもしれません。

 

まずは下記の順番でざっくりと働き方や価値観の特徴をまとめます。

  • 日本
  • フランス
  • ドイツ
  • アメリカ
  • 韓国
  • 中国
  • その他の国

 

日本のデザイナーの働き方・価値観

あなたも良く知っているので、説明の必要はあまり無さそうですが、他の国との比較で個人的に感じるのは下記3点です。

 

①兎に角「飽き性」な日本人

色々な国を回って感じるのは

「日本って飽き性な人が多い」

ということです。

毎年毎年、色々なブームが起こり活発な経済活動が行なわれています。洋服の流行がコロコロと変わったり、お菓子のパッケージが季節ごとに変わったり、新しいお店には行列が並んだり。日本以外の国では余りみない光景です。

なので、デザイナーのお仕事もクライアントやユーザーの「飽き性」対応に追われる事になります。

短期間で何度もデザイン変更をする事が求められる環境です。

 

②生産性という概念の欠如

職人気質が高く、数字より精神論が好きな人(特に年配の方々)が非常に多いと思います。

細部に拘り、徹底した改善を行います。

「デザインの神は細部に宿る」

というスローガンのもと、

「長時間作業すればするだけデザインは良くなる」

と思っているデザイナーさんが多いです。

 

どうしても「体力が続く限り仕事をする」というスタイルになりがちですね。

 

物事のプライオリティー付けが苦手な国民性で、妥協が許されません。

「気づいた改善点は全てやる」

ので生産性は欧米と比較してやはり低いです。

 

③ひたすら作っては壊すの繰り返し国家

①の飽き性、②の生産性とも関係しますが、デザインだけで無く基本的に日本は「作っては壊す」の繰り返し国家です。

それは何故か?

日本は地震や台風など、他の国にはない自然災害がある国だからです。

正確に言えば「日本人はものを作っても、自然災害に壊され、それをまた復興する」を繰り返してきた民族です。

 

「何かトラブルがあったら寝ずに対応する」タイプが理想的な日本人なので、やっぱり文化的に長時間労働になりがちなのだと個人的には解釈しています。

 

フランス

  • 人生は仕事よりも大切な事があると知っている
  • ブランディングするのが上手い
  • 意外と保守的で新しいものが嫌い

フランスで働いたり、生活をして感じたのは上記3つです。

 

おそらく他のどの国よりも労働時間は短いでしょう。基本的に週35時間労働で、夏のバカンスでは3週間以上休みます。プライベートを非常に大切にしています。

またブランディングが非常に上手く、そもそも保守的で新しいものに飛びつくタイプの国民性ではないので、「仕事の量」が日本と比較して圧倒的に少ないです。

良い就職先が見つかれば、非常に良い労働環境と言えるでしょう。ワークライフバランスは非常に良いです。

しかし、失業率が高く良い仕事に就くには日本よりも競争が激しいですね。

また労働時間が短かったり仕事に対して不真面目な人が多いので、私生活では様々なトラブルが続きます。役所の手続きは数ヶ月待たされるのは当たり前、家の修繕を頼んでも雑な作業で不具合ばかり、パリは犬の糞だらけ、など。フランスへ移住した日本人は「フランスはこんな無法地帯な所だと思わなかった、不便すぎてストレス溜まる」という人ばかりでした。

ストレスの多い仕事を取るか?(日本)

ストレスの多い日常生活を取るか?(フランス)

二者択一ですね。

全て完璧な国はありません。

 

ドイツ

ちょっとここからは日本&フランスよりも簡潔に短く説明させてもらいます。

 

  • 超効率主義国家

ドイツを一言で表すならコレです。

非常に効率化好きなので、残業に対する姿勢がハンパないです。

「日本では毎日4時間位残業する」

というと

「えっ!何ソレ信じられない!それはドイツでは違法行為だよ!」

みたいな反応を示すひとが多いですね。労働環境は非常に良いです。プライベートの時間が保証されています。

 

その代わり、効率化主義なので「遊び心」は余り持ち合わせていません。食事の味気ないものが多いですね。

娯楽の部分で「退屈な国だ」という人も少なくありません。

 

アメリカ

意外かも知れませが、アメリカのデザイナーも日本と変わらないくらい長時間労働です。

日本よりも格差が大きいです。

 

新卒デザイナーで年収1000万越えも沢山いますが、学費3000万円払って大学を卒業しても、良い会社にデザイナーとして採用されるのはほんの一部ですね。

 

年収300万円だけどとりあえずデザイナーにはなり易い日本。

個人的には日本でデザイナーの経験値を積み、アメリカや欧米へ転職するコースが旨味多いと思います。

 

韓国

  • 労働環境は10年前の日本と同じ

だと感じました。現状では今の日本よりも労働環境は良くないです。

日本以上の縦社会で、若手はかなり抑圧されています。なので、優秀な韓国人デザイナーは日本人以上に母国を離れ欧米などで就職するケースが多いですね。

今後、南北統合で経済発展すると予測されていますが、デザイナーとして韓国で働くのは今のところオススメ出来る状況ではないと思います。

 

中国

  • 経済発展に伴い労働環境は悪化傾向

世界大2位の経済大国。しかもまだまだ発展中。

経済もそうですがITやデザインももの凄い成長をしており、潤沢な資金も有りもはや既に日本を追い越している状況。今後が恐ろしい。。。

しかし、その反対に中国でも長時間労働が問題になり始めています。

「996問題」とググって見てください。「朝9時から夜9時まで週6日の労働」がスタンダードになりつつあるそうです。

これ、日本の現在デザイン業界より悪化してませんか?しかも労働時間を規制する法律などもないので、経済大国としての発展の陰で体を壊す労働者は今後ますます増えていきそうです。

 

経済発展を取るのか?

ワークライフバランスを取るのか?

(フランス、イタリア、スペインなど労働ストレスは日本より少なく見えますが経済面では、将来不安な状況ですよね?)

ここでも二者択一なのかも知れませんね。

 

まとめ

今日は日本のデザイナーの長時間と他の国との比較をしてみました。正直、どの国も一長一短です。

 

色々な国を巡ってみて、1番大切なのはやっぱり自分に合った環境を選択する事だと思います。

 

人間はどうしても便利さよりも不満を強く感じる生き物です。同じ場所でずーっと働いていれば、今の環境の恵まれてる部分には気づかず、不満ばかりが積もっていくのは必然でしょう。

「今の労働環境や職場に強い不満を感じている」場合は転職や副業、はたまた海外移住などをおすすめします。色々な経験を積めば詰むほど、不満を感じず楽しく働ける様になるでしょう。

一歩、今いる環境から飛び出してみましょう。そこは完璧な環境ではないですが、人生を彩る素晴らしい経験になることは間違いありません。

carbon

フランス企業のインハウスデザイナーです。

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