【体験者が教える】グラフィックデザイナーからWEBデザイナーになる方法
グラフィックデザイナーからwebデザイナーに転職する人は多いです。
といっても、体感ではグラフィックデザイナー全体の5〜10%くらいです・・・。少ないですかね?
私はその一人です。
大変なこともたくさんありますが、メリットも少なからずあります。給与でもっと上を目指せる、自由な場所に住みながら稼げるといった可能性ですね。
今日は、正直グラフィックデザイナーからwebデザイナーになるのは大変なの?給与は?
といった疑問に答えます。
グラフィックデザイナーからwebデザイナーになるメリット
ハードルが低め!
すでにレイアウト・色・写真・イラストの知識ががっちり身についているグラフィックデザイナーは、webデザイナーに転向する際も存分にその知識が活かせます。まあもちろん新しくwebの知識をつけなければいけないので、HTMLとか大嫌い!って人は完全に向いていませんが….。
給与がアップする可能性大!
デザイン業界の中ではグラフィックデザイナーが一番給与が低いんですよね。求人サイトから平均値を算出すると、給与は平均で105%アップとなっています。例えばグラフィックデザイナーで年収400万円の人なら、420万円になる計算です。もちろん平均値なので上下がありますが…。会社によっては1000万円を超える求人もあります。
筆者の場合はいきなりフリーランスになりました。今のところ会社員時代よりは低いです笑。ただし海のそばに移住して幸福度は上がりました。
就職のしやすさ
例えば、求人件数を【マスメディアン】(デザイン業界の最大手転職サイト) で検索すると、
- グラフィックデザイナー….271件
- webデザイナー….285件
となっており、件数に大きな差がないのですが、webデザイナーの方が高い給与額で募集されています。例えば年収800万円越えの正社員求人が
- グラフィックデザイナー….11件
- webデザイナー….55件
となっています。実力次第で高額な転職チャンスがあるのがwebデザイナーです。
そして、グラフィックデザイナーの実務経験があればwebデザインの実務経験がなくても応募できる企業もあります。ただし、書いてはいないですが初心者歓迎なのは20代中盤までだと思います。
健康
これは私も感じているのですが、webデザイナーの方が健康的に働ける職業だと思います。(グラフィックデザイナー比べ)
例えばindeed(求人件数が多い便利な転職サイト)で「残業なし webデザイナー」で検索すると、4,900 件も出てきます。多いですね。ちなみにグラフィックデザイナーだと683件です。違いすぎて怖いですね笑。
全部の会社ではないのですが、残業ありでも、月に20時間以内などの規定のある会社が多く、退勤時間は20時くらいのようです。選び方の目安として、web部門を立ち上げたばかりの企業はかなり忙しい傾向にあるようです。創業期はゼロから作っていく必要があるからかと思われます。
一部激務の会社もあるようですが、転職ならそういった会社を避けるのも可能です。
ブラック企業を避けたい場合は、マスメディアンのような転職コンサルタントが仲介してくれるサービスを使うと可能なのでうまく使ってください。「条件:残業なし」とか「1週間お試しで働いてから決めたい」など注文をつけることが可能で、コンサルタントが企業を下調べしてから探してくれるので、実はブラックだった・・・!ということが避けられます。
デザイン業界で一番有名なのはここです【マスメディアン】
デメリット
デザインの自由度が狭くなる
紙媒体にデザインするのに比べて、やはり自由にはいきません!大きくレイアウトが決まってしまいますし、ユーザーが使いやすいページレイアウトを考えなければなりません。ただ、コンテンツを動かしたりスクロールさせたりという、グラフィックではできなかった大胆な表現がたくさんできるので、個人的にはワクワクするんですけどね〜。
世に残りにくい
一番気になるのはここですね。グラフィックでは印刷したものが残るので、将来子供に自分の仕事を見せる…なんてことも可能なのですが、webデザインだとサイトのスクリーンショットしか残せません!
しかも、企業側が告知なしでwebサイトの制作会社を変更できるので、自分の手がけたサイトがある日いきなり大幅リニューアルしている….なんてこともあります。結構ドライですね〜。
新しい勉強が必要になる
illustratorやphotoshop以外にも、HTMLやCSSの技術が必要になります。スクールに通うか独学で勉強しなければなりません。
また、印刷の知識は必要なくなりますね。印刷知識に誇りを持っているデザイナーはwebには向いていません。
webデザイナーのなり方
グラフィックデザイナーが転職する場合、やはり勉強が必要になります。HTMLとCSSの知識が最低条件です。
スクールに通う
学生時代からずっとwebコーディングをしてきたよ・・・!という人以外はwebスクールは必須です。
まあ未経験でもグラフィックデザイナーの実績があれば歓迎してくれるところもありますが・・・。苦労するのである程度学んでおくことをおすすめします。
簡単に大手を紹介しておきます↓
オンラインで安く学ぶなら人気なのはここ。
正直グラフィックができるならWebスキルだけオンラインで学ぶのが効率がいいです。テックアカデミーは結構おすすめ。
社会人向きのwebスクールを詳しくリストにした記事があるので詳しくはこちらを読んでください。
独学
本やインターネットで調べながら一人で勉強する方法です。私はこの方法で勉強しています。
HTMLとCSS作業が楽しくてしょうがない!何時間でもできる!という人には向いていますがそれでもかなり時間と根気がいります。
また、就職希望だと説得力に欠けるので注意。
「なぜ動かないの?なぜ反映されないの?」…という疑問がどうしても解決できないのが、かなりのデメリットです。
何冊か参考書を買いましたが一番おすすめなものを貼っておきます。
….1日でと書いてありますが全然1日では身につきません笑。でも最初の一冊にはぴったりでわかりやすいです。わからないことがあると今でも辞書がわりにこの本を開きます。
中のレイアウトはこんな感じ↓
勉強代はどれくらいかかる?
勉強期間は1〜6ヶ月。土日コースや平日コース、夜間コースなどから選べます。
予算は17〜60万円前後です。
独学だと、参考書代で数万円になります。勉強期間は…数年間ですね!自分は3年以上勉強してますが、スクールで勉強した人より技術は下です。
ぶっちゃけ、Webデザイナーってどうなの?
webデザイナーとしてやってみてよかったのは、やはり副業や独立に向いていること!
グラフィックデザイナー時代は、3年目まではスポンジのように新しいことを吸収し大成長、5年目までは部下や後輩の指導でまた成長…と無我夢中でしたが、それを超えるとだんだんルーティンワークが多くなって、小さな成長になっていってしまうんですよね。先がないな…と感じていました。
webデザイナーは勉強が尽きません。ずっと穴を掘り続けて探検している感覚…ですね個人的には。探求するほど給与がアップするチャンスがある仕組みです。覚えることはグラフィックデザイナーよりずっと多いのですが、「コンピュータ言語」を覚えるほど給料が明確に高くなるので、勉強が無駄じゃないと思える、未来に希望や野望を持てるのがいいところです。
独自のwebサイトで広告を載せてお金を稼ぐこともできます。トップのwebサイト運営者は、月収900万円を超える人もいます!年収ではなく?!って感じですが本当です。(法人ではなく個人です。すごいですね!)まあ私は程遠いです。憧れますね。
将来性は?
近年クラウドワークスやココナラなどの登場で、グラフィックデザインの仕事は急速にデフレが始まってしまいました。
もしフリーランスでグラフィックデザイナーを続けるのであれば、低額の仕事を受け続けるしかないように思います。というか自分がそれを経験しました。
グラフィックデザイナーの勉強は大変だったかもしれませんが、残念ながら、これからはそれだけで食べて行くのは難しいのかもしれませんね。
私も初め、webデザインという新しい領域に踏み出すのは躊躇してしまいましたが、実際一歩を踏み出してみたら、グラフィックデザイナーだった頃には気づけなかったチャンスや将来性を感じることができました。
最初の一歩は大変だと思いますが、あなたもその一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?