グラフィックデザイナーが実際に使っているパソコンとスペックはこれです!
グラフィックデザイナーのELです。
グラフィックデザイナー用のパソコンですが、就職してしまえば会社にあるものを使うはずですが、昨今就職せずにフリーランスとして勉強を始める方もいるらしいので、そういった方向けに、現場で使われているパソコンとそのスペックを紹介したいと思います。モニターについても一緒に解説します。
3社経験している私ですが、現場を知っていれば買うべきパソコンはすぐ決まります。
ちなみに、私は今自宅でM1チップ搭載の13.3インチMacBookAirを使っています。動きはサクサク快適ですが、モニターの大きさは足りない!つい最近まで15インチMac Book Proを使用していましたがやはりモニター使いにくい。あとスペック不足でした!この点についてもあとで解説しますね!
- グラフィックデザインの会社で使われているパソコンはこれ!
- Mac?Windows?どちらを買うべき?
- 必要なスペックは?
- 予算はどれくらい?
- モニターの色はどうやって合わせるの?
このようなことを順番に解説していきます!
グラフィックデザインの会社で使われているパソコンはこれ!
グラフィックデザイン事務所で使われているパソコンはMac。そしてスペックは実はあまり高くないです。
ものすごく高いパソコンが使われていると思われがちですが、リアルなところ、そのお金が無いんです!!!
ほとんどのデザイナーが、ちょっと落としたスペックのパソコンを使っています。動きが重いし、完璧では無いんですが、社員分の最新パソコンを常に買い換えて用意する予算は全然ありません(涙)
というわけで、今まで勤務したどのデザイン事務所でもパソコンはちょっと古いかスペックが低い!
ただし、ベテラントップデザイナーだけは超スペックパソコンをあてがわれていたりします笑。
具体的な機種ですが、
Mac mini
意外かもしれませんが、Mac miniは結構使われているパソコンの一つです。
なぜなら、モニターが別だから!
パソコン本体は7年ほどで使えなくなってしまうのですが(Macはだいたい7年でOSがサポート外で最新のものを使えなくなります。そうなるとAdobeソフトや周辺機器が使えなくなることがあります)モニターは何十年も使えるんです。
小さいのに実はかなりの高スペックです。5年ほど前のMac miniは、大きいデータの保存に1分くらいかかってしまって重いなと感じることが多かったのですが、今のMac miniは性能が上がって、グラフィックデザインに最適なレベルだと思います。
固まったり落ちたり不具合が起きたりもしません。十分ですよ。
i Mac
2社目の事務所で使われていたのはi Macでした。ご存知、モニター裏にメモリやらなにやら全て入ったスマートな人気機種です。
ただ、先ほどMac miniで語った通り、7年ほどで最新の状態に更新できなくなるので、ギリギリ使えて10年だと思います。全部買い換えです。
Mac Pro
ちょっと大きめのデザイン事務所では、トップデザイナー1人だけこのパソコンを使っていました笑。前述した2機種よりかなり値が張りますが、スラスラ動いて快適だと思います。まあ寝る暇がないデザイナーでお金があるなら買って損がないですね。
Mac?Windows?どちらを買うべき?
よくある質問なのですが、グラフィックデザインのパソコン、MacとWindowsどちらを使えばいいのか問題ですね。
結論を言いましょう。
Macです!!
Windowsの方が安くてスペックがいいなんて意見もありますが、グラフィックデザイン業界で使われるパソコンは100%Macです!(厳密にはWindowsも世界のどこかで使われているかもしれませんが)
なぜMacのシェア率ほぼ100%なのか?
はっきり言って、深い理由は現在多分ないんですよね。ただ大昔にMacがデザイン系環境につなぎやすかった、初期搭載されているフォントの差が大きいなんて言われています。特にフォントは理由として大きかったと思います。
スティーブ・ジョブズのこだわり
ご存知かもしれませんが、スティーブ・ジョブズが絶対にこだわって譲らなかったことの一つがプロダクトのデザイン性です。彼はパソコンが普及し始めの頃から、パソコンに初期搭載されるフォントはデザイン性に長けた美しいものであるべきだと考えていたんです。昔はフォントって一つ一つ結構な値段で購入するものだったので、初期からデザイン性の高いフォントが使い放題だったMacは使い勝手がよかったんです。グラフィックデザインにフォントは超重要ですからね。
今はフォントはサブスク契約で年間いくら。。。とかの支払いですし、昔よりはインストールしやすくなりました。イラストレーターをサブスク契約すればかなりのフォントが使い放題ですね。結果、Windowsでもそこまで弊害がないかな?という気はします。
Windowsを選んだ場合の弊害
ちょっとでも安くしたいから私はWindowsを選ぶ!!という人もいるかもしれませんね。その場合は
- 就職した時には現場がMacなので操作が慣れなくて困る
- 他デザイン事務所とデータ受け渡しをする際、読み込めない場合がある
- 初期フォントには期待できない。
- グラフィックデザインのHow Toは全てMacで解説されているので、ちょっとわかりにくくなる。
という点にご注意ください。
必要なスペックは?
Mac
仕様 | 必要な構成 |
---|---|
プロセッサー | Intel® マルチコアプロセッサー(64 ビット対応)または M1 Apple Silicon プロセッサー |
オペレーティングシステム |
|
RAM | 8GB 以上の RAM(16 GB 以上を推奨) |
ハードディスク | 3GB 以上の空き容量のあるハードディスク(インストール時には追加の空き容量が必要)、SSD を推奨 |
モニターの解像度 | 1,024 x 768 以上の画面解像度をサポートするディスプレイ(1920 x 1080 以上を推奨) |
詳しくはこちら Adobe CCの必要システム構成
特に重要なのが黄色く塗った部分です。新品のパソコンならば問題ないのでスルーで良いのですが、中古パソコンを考えている場合には要注意です。
およそ2011年以前のパソコンは32bitというCPU性能で、これ、Adobe CCが使えません。単体イラストレーターも使えません。
また、注意したいのがmacOS バージョン 10.15 (Catalina) 以降というところ。
MacのOSは新しいものが出ても無料で更新できるのですが、およそ7年でその更新を打ち切る傾向にあります。macOS Sierraが発表されたのがおよそ2016年ですから、その7年前、2009年頃発売されたパソコンならギリギリ使えそうに思えますが、これでは64bitの要件を満たせませんし、すぐ更新を打ち切られるので1年ともたないです。
2021年10月にIllustratorの必要スペックが変更され、macOS バージョン 10.15 (Catalina)以降が必要になりました。き、厳しいですね(汗)!!
中古を考えている方は、Catalinaが使えるパソコンをチェックしてください。
Catalinaと互換性があるパソコン-Apple公式サイト
一覧を見ると、最も古いもので2012年のパソコンになりますから、およそ9年前。
今買った最新パソコンも、Adobeの要件的には12年の寿命と思ってください(まあ未来のことになるのではっきりとは断言できませんが。傾向として。)
9年しか持ちませんね汗!つまり、未来はわかりませんが、今買っても約9年後にはイラストレーターなどのAdobeソフトに互換性がなくなってしまう可能性が高い。使えなくなるということです。
グラフィックデザイン界においてパソコンの寿命は9年より短いと思っておきましょう。
そういった理由から、先ほども述べた通り、i Macよりは、モニターが別のMac miniの方がコスパがいいと思います。
筆者のパソコン(MacBook Pro)はどうか?
15.4 inch のMacBook Pro(SSD 16GB)を使っていた筆者ですが、正直グラフィックデザインにはギリギリスペック不足です!
フォトショもイラレも動くんですけど、急いで立ち上げようと思うとエラーが出て立ち上げ直しになります。
それだけならいいんですが、イラレのデータ、パスが多いオブジェクトを使うとカクカクになってほぼデザイン不可になります。
素材集にあるようなお花柄やオリエンタルチックな柄など。無理ですね。仕方ないのでフォトショで画像データにしてなんとか動かす感じです。
モニタの大きさはこれでなんとか大丈夫というレベル。
もしグラフィックではなくwebデザインに使うならとっても使える子です。なんせwebデザインなら複雑なパスも重い画像も使わないですからね!
プロとしてこれで仕事をするにはさすがにきついレベル。
さらにはさっき述べたOSの足切りで7年経つと最新のOSの機能が使えなくなり残念な感じに。
金銭的にはi Macを上回るコスパの悪さです。
ただ、やはり場所を取らない、家作業でもデスクを自由に移動し片付けられるところが最高ではあります。
もうそろそろ買い換えますが、mac miniにするかmac book proにするかは実は迷うところ。
webデザインをするか、グラフィックデザインの仕事を受けるかで変わってきますね。
買い替えは結局MacBook Airを選びました。意外なんですけど。ちょうどMacBook Proが入れ替え時で低スペックだったんです。なんとAirとほぼ同スペックだったので笑、だったら薄い方がいいだろうと。
Mac miniとは迷ったのですが、
- また海外に行く可能性がある
- 引っ越しが多い
- グラフィックデザインの仕事よりWebデザインの仕事が増えた
これらの理由からAirを選びました。
筆者のパソコン(MacBook Air)はどうか?
今使っているのは2021年発売の13.3インチMacBook Air
- 16GBメモリ
- ストレージ500GB
です。Webデザインが多い私の仕事には問題ないです。
また、グラフィックデザインの仕事(パスが多いオブジェクトや大きい写真)を扱う場合にも結構サクサク動きます。問題はないです。
ただ、ディスプレイは小さい!小さくてストレス溜まります。本、広告なら無理。パッケージも作業が厳しい。
ロゴを作るだけならこのサイズのディスプレイでも大丈夫だと感じます。
↑こちらが私のイラストレーターの作業画面ですが、どうですか?右のツール群で作業スペースが小さくないですか?!
右のツールはなるべく閉じていますが、フォント、線、レイヤーなど。窮屈な中カチカチと入れ替えて開閉しなくてはなりません。
素早くAdobeソフトを使いこなしたい人ならこのストレスが理解できることでしょう。
サブディスプレイも考えましたが、動きがもっさりするし意外と不便。やっぱり1画面が大きいことに越したことはないです。
本当にストレスの問題ですね。
ストレージはすでに半分埋まってます。ただAppleのiCloud 200GBをサブスク契約しているので心配していません。足りなくても外付けSSD買えばいいかなーと思ってます。そちらの方が安く済みますし。
予算はどれくらい?
Mac Book Air
約12万円
Mac Book Pro
約15万円〜27万円
i Mac
約16万円〜
Mac Pro
約60万円〜65万円
Mac Mini
約7万円〜12万円
CPUはintelよりApple M1チップがおすすめ
2020年に発表されてから最新機種に順次搭載されているMac独自のCPUがApple M1チップです。
もちろんIntelチップは超優秀ですので性能的にどちらがずば抜けて優秀というわけではないのですが、Appleの今までの傾向として、CPUチップの入れ替えがあると旧型CPUチップは早めに足切りされるということがあります。(以前富士通のG5というチップからintelを使い始めた時はそうでした。)Apple M1チップなら新しいOSが使えたのに!!!中古で高く売れたのに!!!ということがきっと起こります。まあ未来はわからないですけれど。
モニターの色はどうやって合わせるの?
モニターは非純正でいいです。私の会社でもほぼ全員非純正モニタを使っていましたが問題ありませんでした。
純正モニタは約50万円、非純正なら2万前後なので雲泥の差ですね。
前に勤めていた会社は専属メカニックがいたのですが、モニタの色は専用の機器で合わせてくれました。
それをせずに、「純正でないと色がブレる」という人もいますので紹介しておきます。
カメラを画面に向けて固定し、専用の映像を流し(本体についてきます)数分で完了です。
プロの職場だとやります。
Mac Miniに非純正モニタを使う人は、絶対やった方がいいです。
安易に買えるi Macより、やはりMac Miniがおすすめ!
やはりコスパ的、性能的にMac Miniがダントツでおすすめです。ただ、使うシーンやオフィスの見た目的にi Macやノートを買う場合もあると思います。
「みんな買ってるからi Macかな」という買い方は勿体無いのでおすすめしません!
それでは!
ありがとうございました 最近流行りのニラのさっと茹でて冷凍を食しながら…購入に向けて検討を重ねさせていただきます。
参考になったのなら幸いです!