デザイン会社がブラックだった!・・・ので対策を考えてみました
入社したデザイン事務所はブラックでした…
さらに、同級生が入社した会社もブラックでした。
どんな会社だったのか
- 残業代は一切支払われない
- 徹夜が当たり前
- 入社から3年間は有給なし(違法)
- 社内にカンヅメにして外部との繋がりを断ち切り、転職や独立を阻止する
- 給与明細には基本給が知らされていたより5万円低く記載されており、残り5万円が残業代として記載されている
尊敬されない職種だった
最も不満だったのは、大量の仕事を少なくする工夫が全くされておらず、デザイナーの給料が「定額使い放題」になっているのをいいことに無駄な作業をどんどん増やされていくことでした。
もちろん尊敬なんてされないし、とにかく作業が終わらないのは「お前のせい」
業務の工夫を提案すれば「甘えてる、やめてもらう」と言われ続けました。
そんな状況だから、仕事内容は常にこんな感じです。
- 実質約24時間かかる作業の仕事を、営業が5000円で受けてくる(もう笑えますね!)
- フードコーディネーターを雇うお金をケチって、デザイナーにやらせる。(土日に自腹で練習しなければならなかった)しかも女性デザイナーにばかりやらせる
- ただでさえ忙しいのに、社内清掃もデザイナーにやらせる。
- 倒れる・流産する・手が動かなくなるなど体調不良のデザイナーが多発。改善はなし。
本当に私が悪いのか?試してみた
さて、ここまで読んで「お前が無能だからだろ?」と思う方もいるのでしょうね。
…というわけで下克上してみました!!
入社4年目、
不景気で後輩が一人も入ってこず自分と同期たちがずっと下っ端仕事をさせられ続けていました。
下っ端仕事は完璧にこなしつつ社内コンペで連戦 連続 ほぼ勝利
土日は気が狂いそうなほど勉強し、平日は丸々1週間泊まりでお風呂にも入らず仕事。
眠くならないよう食事もたまにしか摂りませんでした。
で、
その年、全部で20人ほどいるデザイナーの、売り上げランキングで3位に入りました。
1位は40代の社内トップ男性デザイナーで、すでに最大手の仕事を持っていて数字があるんです。
2位は1位のデザイナーのお気に入りの部下で、この方も大手の数字のいい仕事を持っているんです。
3位の私は、ほぼお金にならない下っ端仕事に、中小クライアントの正直報酬が低い仕事をたくさん担当。さらに最大手のクライアントも社内コンペでかっさらって登りました。
なかなか凄いことをしたと思うんですよ。
私の仕事ぶりを見ていた直属の上司以外、私に期待をしていた人はほとんどいませんでした!
悲しいですけど!
一気に社内で一目置かれる人気デザイナーになったので、仕事がさらに任されて精神も生活も病みました。
で、給与査定!
もともと底辺に設定されていた私の給料、どれだけ上がるの?ワクワク….
結果:月に3万の基本給アップ
低すぎでびっくりです笑。なんせ、月に3万上がったとしても、全然仕事しない先輩たちの給料よりまだまだ低かったんですよ。
もう大泣きしました。
もう先輩たちと社内コンペで競って勝っても、仕事のし損ですよね。やらなくても高い給与もらえるから。
- 「給料が低いのは無能だから」だと言うけれど、実力を示しても若者の給料を上げない
- とにかく古株が違法なほど優遇される。月に10万円以上交通費支給されていたりする。
- 相変わらず下っ端の新人扱いされる
まあひどすぎるので、もういい加減やめることにしました。
辞めないよう説得される
辞めると言ったら上司と役員たちで一斉に「辞めないで!もったいないよ!」とか言われ続けて結局あと1年勤めてしまいました。
自分が大切にされていると錯覚したんです。
でも結局は、安い給料で一生懸命働く便利な労働力が欲しかっただけですよね。
あとで気づいたこと
- 不景気だったし、入社数年で辞める人を「無能」扱いする社会風潮だったので、辞めたら負けだと思っていた
- 私が頑張ると、この最悪な経営者を安定して肥やし続けるだけで自分に利益は無い
- 独立しようとすると脅される。「圧力をかけて潰す」と言われたりする
- ひどい状況でも誰も助けてくれない
私はその後海外で数年生活する機会を得たのですが、外国の価値観の中で気づいたのは
- 日本の経営者が外国のレベルに比べ無能すぎる
- 労働者が、不当な扱いを受けても会社でもがき続けるので利用しやすい
- 抵抗とボイコットをしなければ永遠に何も変わらない
全部の会社がそうなのか?
他のデザイナーたちの話を聞く限りデザイン事務所では概ねこう言う状況はあるようです。
給与には差があると思うのですが、多くの会社が意外なことにデザイナーが尊敬されず地位が低いです。
ただ、
- 社長が若く規模が小さいデザイン事務所
- 超大手の広告代理店だと
だと、残業代がきちんと支払われたり、デザイナーの地位が確立されていたりします。
歴史がある中小規模の会社は危ないかもしれません。
どうやって会社を選ぶべき?
個人的には、バブル以前に設立された中小規模の会社は怪しいな…と思います。
プライドが高く改善を提案しても頑なに取り合いません。
「他の会社もやってるし!」と言う典型的なダメ回答が聞きたいならどうぞ。
きちんと監査を受けている大企業か、新しい会社の方がブラックは少ないです。
自分の会社がブラックだけどどうすればいい?
今すぐ辞めていいです。チェンジ!
辞めるのは負けでも無能でもありません。
その会社で続けることは、ひどい経営者をひたすら喜ばせるだけの行為です。
具体的な行動を挙げてみようと思います。
行動1 あてもなくとにかく辞める
私はこれを実行しました。ブラック会社社員にありがちなのですが、給与をもらってもそこまで使う機会がないからまあまあ貯まる!貯金があまり無くても、失業手当が90日分出るからなんとかなる(6ヶ月〜10年勤めていた場合。10年以上は120日分出る)のでお金はしばらくはどうにかなったりします。
「まだいてほしい」なんて声をかけられてついつい会社にいてしまいがちですが、もう先のことは後にして決断した方がうまくいきます。疲れていると冷静な判断ってできませんから。
私の友人なのですが、辞めて一度地元に戻って、旅に出て世界を回って、帰国後エンジニアになって今じゃSNSの有名人でお金持ち。なんて人もいます!
辞めて成功した典型的な例ですね!
行動2 転職する
仕事でドロドロに忙しいのにきついですが、金銭的に不安な人はそのまま転職活動して転職先を決めてから辞めます。
その際に、もし行きたい企業がはっきり「ここ!」と決まっているなら、ホームページから応募すればいいのですが、
もし「条件に合う会社を選びたい」「いくつか受けたい会社がある」ということなら、エージェント付きの転職サービスを利用すると、仕事がきつくてもなんとか転職活動ができると思います。
デザイナーにおすすめの転職サービスは以前まとめたものを記事下に貼っておきます。↓そちらをご覧ください。
行動3 きちんと法律に則って会社に給与を支払ってもらう!
私は今思えばこれをやっておけばよかったと思わずに入られません。だからぜひトライしてほしいですが、まあそんな勇気がある人は少ないですよね。私は後輩のためにもこれをやっておくべきだったと後悔しました。私のように後で悔しい思いをする人が減るように、一応おすすめしておきます。
方法は弁護士事務所に相談に乗ってもらうか、退職代行サービスで給与請求までしてもらえるサービスもあり利用するのがおすすめです。
いいなと思う相談所
かなり条件に一致するなと思うサービスがこれです↓
残業代請求の弁護士報酬が、相手から支払ってもらえた額の20%なので、頼んでしまった方が得ですよね。
LINEでの無料相談があります↓
私が試したかと言うと…していません。私は何も知りませんでした。疲れ切っていたし、無知でした。
ひどい経営者にすっかり絞られてしまいました。努力はしたけど賢くなかったんです。
ですので、今いる会社がブラックだと言う方、勇気を出してくださいね。
私のように後悔することがありませんように!
法律上の手続きを調べてみた
- 残業代の請求をする場合、2年まで遡れるがそれより前は時効になってしまう。今改正がされるところで、早ければ2020年には2年→5年に引き上げられる予定
- 残業代請求は1日8時間以上、週40時間以上働いていたらできる
- 残業代の証拠を確保する!タイムカードのコピーなど。
- 有給は取る権利がある。取れていないなら、辞める直前に有給を全消費してそのまま辞められる。
- 弁護士に相談するなら、労働弁護士にお願いする。
転職する場合、おすすめの転職サイト
以前調査してまとめておいた、転職サービス(デザイナー向け)の一覧です。
グラフィックデザイナー、webデザイナーならマスメディアンがおすすめ。その他デザイナーならリクナビNextがおすすめです。
おすすめ! デザイン系企業のみ扱う。グラフィック、web、映像系デザイナー向き。未経験歓迎(ディレクター職)。登録前に企業検索可能 おすすめ! Web業界を中心に、広告、出版業界に強い。IT業界大手を狙える。 企業全般満遍なくバランスが良い。プロダクトデザイナーに強い。他デザイナー募集は少なめ。大手企業を狙いやすい。 転職系利用者No.1。デザイナー募集は少ない、大手一般企業を狙いやすい。
マスメディアン
エージェント付き
エージェント付き
おすすめ! 女性クリエイターのための転職サービス。働きやすい職場探しに大変有利。未経験可。男性利用可。映像、ゲーム、IT、Web業界の求人を多く扱う。
エージェント付き
おすすめ! Web、IT、ゲーム業界の大手。webデザイナーやゲームデザイナーの求人も多く扱う。登録前に企業検索可能。
エージェント付き
doda(デューダ)
自分で頑張る or エージェント付き or スカウト
エージェント付き
ゲーム業界大手に特化したサービス。転職先にゲーム業界しか考えていないならここ。
リクナビNEXT自分で頑張る
エージェント付き
デザイナー募集は少なめ、大手一般企業が狙いやすい。
マイナビ転職
自分で頑張る or スカウト
デザイナー募集は少ない。大手企業は狙いやすい。リクナビに次ぐ大手サイト。
自分で頑張る
求人件数が多い。デザイナー募集も多い。登録なしでも企業検索できるので便利。「デザイナー」検索すると、幅が広すぎてデザイン業か疑問を感じる企業もあるのでしっかり調べる必要がある。
SNS
今伸び盛りで注目の、SNSを利用した転職サービスです。デザイナー採用も多めです。ただ、今落ち目の Facebookでのつながりを基本的に使うというところが不安ですね...。攻めた転職活動がしたい!という人は試しに登録しておくというのもありかもしれません。
Designer voice
デザインの仕事が楽しくて仕方なかったのですが、2社目でアートディレクター採用された時に、デザイナーを使う側になって、営業が持ってくるひどい修正案件を指示してやってもらうのがとても辛くなってしまいました。結局別業務へ転職しましたが、デザイナーが酷く扱われても、まだ替えがいると思われて改善されません。最近のクラウドサイトでも、かなり安値で仕事が取引されたりして悲しくなります。