未経験からプロダクトデザイナーになるのは99%無理な理由
「未経験だけどプロダクトデザイナーへ転職したいな、でもやっぱり難しいのかな?」
今日はこんな風に考えている方へ向けて、プロダクトデザイン業界の就職事情について説明したいと思います。
まず結論から言ってしまうと、未経験からプロダクトデザイナー(工業デザイナー)として就職するのはかなり難しいですね。99%無理だと思って頂いた方が良いでしょう。
実は、大学や専門学校でプロダクトデザイン専攻の学科に通っていたとしても、デザイナーとして就職するのは狭き門なのです。在籍する学校にもよりますが、プロダクトデザイナーとして就職出来るのは各学校の学生のうち10%〜30%程ではないでしょうか。
デザイナーの中でも就職先が限られるプロダクトデザイナーという職業
「デザイナー」にも色々種類がありますが、大きく分けると
- 2Dデザイン
- 3Dデザイン
の2つに分かれます。
2Dのデザインの人口
2Dのデザインは広告、雑誌、Web、パッケージ、UIなど。デザイナー人口が多いです。
3Dデザインの人口
洋服、建築、プロダクトなど業種が限られているので、デザイナー総数が2D系と比較して大分少ないです。体感的には10分の1以下だと思います。
プロダクトデザイナーに必要な知識
プロダクトデザインとなると最終アウトプットが工業製品となる為、各種成型技術の知識と経験が必要です。どんなに小さな製品でも金型成型をするとなると数十万円〜数百万円の費用がかかり、個人的にオーダーして勉強するにもハードルが高いです。さらに3Dソフトのスキル習得や、基礎的なエンジニアリング知識も望まれます。
これらを自分1人で学ぶことはほぼ不可能でしょう。
プロダクトデザイナーとして働くには
プロダクトデザイン系の学校を卒業して、無事就職出来たとしても一人前のプロダクトデザイナーと認められるのには3年〜5年ほどの業務経験が必要だと言われています。
しかし中には未経験社会人からプロダクトデザイナーとして就職する人はゼロではありません。筆者の知り合いでも3名、大手メーカーのデザイン部署へ就職したデザイナーさんがいます。
ただし、いずれのケースも新卒でエンジニアとして就職しだけど、「やはりデザイナーとして働きたい!」と思い立ちデザイン専門学校に入り直して、新卒として就職したケースです。
未経験からプロダクトデザイナーになれる人の特徴は?
元から工学系の知識があり、そしてデザイナーとして働きたいという情熱があれば、大手メーカーにも再就職出来るチャンスはあるでしょう。
やはり、その場合でもプロダクトデザイン系の学校経由の新卒採用が最も近道です。
必要な学歴
遠まわりに感じる方もいるかもしませんが、
プロダクトデザイン専攻の学校は卒業しておきましょう。
(もしくは、工学部や建築学部からプロダクトデザイナーとして就職するケースもあります)
結論
結論として、プロダクトデザインを大学や専門学校で学ばないとデザイナーとして就職するのは大変困難です。完全な未経験から中途採用でプロダクトデザイナーになることはほぼ不可能です。
プロダクトデザイナー以外の就職先は?
プロダクトデザイン系の学校から実際にデザイナーになるのも難しいと聞くと、「わたしには無理かもしれない」と進学を諦めてしまうかもしれないので、補足でデザイナー以外の就職先についても説明しますね。
プロダクトデザイン学科で学べること
プロダクトデザインという言葉はとても広義で、様々な知識と経験を求められるので、プロダクトデザイン系の学校では
- 企画立案
- 市場調査
- 人間工学
- 広報
- ユーザーエクスペリエンス
- 作図
- 作画
- 3Dソフト
- モックアップ作成
- プレゼンテーション
など幅広いカリキュラムが組まれています。
卒業生の就職先
卒業生は、
- 企業の商品企画部
- ハードウェア設計
- 3Dモデラー
などデザイナー以外のクリエイティブな職業へ就くケースも非常に多いです。
例え結果的にデザイナーにならずとも、学校で学ぶことは多いので、未経験からプロダクトデザイナーになりたいなと考えている場合、まずはプロダクトデザイン系の学校を目指すことをお薦めします。