【日本のデザイナーの給料はなぜ低い?】変えるべき3つの考え方

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日本のデザイナーのお給料は海外のデザイナーのそれと比べて低いと言われています。これには正直、残念な気持ちになりますが、致し方ないですよね。

日本では根本的にデザインに対する理解が薄いのでしょう。今後、日本のデザイナーの地位が向上する事を切に願っています。

 

「長時間働いているのに、お給料が低くて哀しい・・・」

「売り上げに貢献してる筈なのに、全然昇給しない・・・」

「頑張るのが馬鹿らしく感じてしまう。本当はもっと頑張りたいのに・・・」

そんな風に悔しい気持ちになってしまっているデザイナーさんもいるでしょう。

 

僕の妻も以前デザイン事務所で働いていました。時給に換算したら冗談抜きに300円位で働いていた時期もありましたね。。。こんな状態ってホント異常ですよね?最低賃金にも届いてない。。。その後、妻は過労で体調を崩し、退職してしまいました。最近は少しずつ回復してきたのですが、「もう長時間労働が許されてしまう環境では絶対働かせたくないなぁ。。。」と言うのが正直な気持ちです。

 

今日はデザイナーのお給料・収入にまつわる話をしようと思います。

 

日本では人前でお金のお話しをするのは未だタブーな空気が流れていますが、それで得をするのは資本家や経営層の裕福な方々だけでしょう。これはデザイナーにとって不都合な真実です。個人的にはデザイナーどおし、お給料や利益の出し方について、もっともっと話し会いをした方が良いと思っています。その方が情報格差による搾取が無くなる筈なんですよね。

 

幸せはお金・お給料では決して決まりませんが、労働力を搾取されてしまっているデザイナーさんがいるのも悲しい現実です。ぼく自身、妻が体調を崩してしまってから色々考え、行動を起こして来ました。その中で「なぜ日本のデザイナーの給料は低いのか?」その原因が分かったので、あなたとシェアしたいと思います。

 

日本のデザイナーの給料が低い3つの理由

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  • デザイナーに対する理解が不足している
  • 日本はお金が汚いものだとの認識が強い
  • 人材が流動的ではない(転職市場が不活発)

 

上記3点の日本文化がデザイナーに対して負の作用をしているだと、ぼくは理解しています。根本的に、デザイナーという仕事は日本の文化に合っていないのでしょう。不遇な扱いを受けてしまっているなぁ、と感じます。まぁ、これは相当に根が深い問題なので、じっくり時間を掛けて改善していかなければいけない問題ですね。数年単位では改善しないでしょう。

 

今後、デザイナーのすべき事

「デザイナー辛い、絶望的だ!」と思う必要はありませんσ(^_^;)

3つの考え方を変えれば、デザイナーの収入は大きく増える可能性があります。

 

低賃金でワーキングプアに近い環境に身を置いてしまっているデザイナーさん、少しでも年収を上げたいと考えているデザイナーさん方の参考にして頂ければ幸いです。と言うか、「デザイナーみんなで協力して、今の日本の現状を変えようよ!」と本気で願っています。一人ひとりが変わらないといつまで経っても状況は変わらないですしね。

 

  1. 『働く場所』を変える
  2. 『職業』を変える
  3. 『売るもの』を変える

この3つを変えれば、状況は驚くほど変わるはずです。

 

「稼いでいるデザイナー」はどれくらいの年収?

まず最初に『デザイナー中で高収入に分類される方々の分布パターン』をみてみましょう。恐らく収入によって下記の様なグループが形成されていると思います。(あくまで個人的観測ですが、当たらずとも遠からずのはず^^;)

  • 年収3000万以上⇒有名になり、多くの社員を抱えるデザイン事務所の経営者
  • 年収2000万以上⇒経営者でなくとも、大きい会社のデザイン部署で部長職級まで昇進
  • 年収1000万以上⇒経験を積んだ後、太いパイプを持ってフリーランス
  • 年収1000万ほど⇒海外(一部地域)で就職すれば新卒でもこれくらいの収入
  • 年収600万〜800万⇒一部上場企業でブラックで無い会社に入社できれば、実力に関係なくこの位の年収にはなる

どうなんでしょう?この推測は夢のある数字なのか、そうでないのかは人それぞれ捉え方が違うかもしれませんね。個人の判断に委ねます。

 

デザイナーとして変えるべき3つの考え方

1.『働く場所』を変える

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終身雇用制度の副作用なのか、日本の人材流動性が著しく低いです。

海外のデザイナーはもっと流動的に就職・転職市場が回っています。

 

「日本のデザイナーの給料水準が低い」原因の一つに、劣悪な環境でも我慢して働いてしまう人が多く存在する事があげられるでしょう。人材流動性が低いことで起きる弊害ですね。

 

需要と供給のバランスによってお給料が決まるので、低賃金で皆が働かなくなれば基本的に賃金は上がります。

働く地域が大きく収入に影響する事も分かりますね。(都市部に行けば良いという訳ではないですよ^^;デザイナーの場合競合が少ない地域の方が労働環境が良いケースも往々にしてあり得ます)

 

もっと流動的に自分にあった環境を探しましょう。

積極的に、

  • 働く会社を変える。
  • 働く地域を変える。
  • 働く国を変える。
  • 働く領域を変える。

そんな意識を強く持ったほうが良いと思います。

 

経営者orクライアントに「どうせ他では働けないんだろ?」と足元を見られ、軽く扱われる状況は本当に最悪な悲劇です。。。

 

「場所を変えろと言っても、良く分からない・・・自分はどこで働けばいいんだろう・・・」という人は、次に続く2つの意識が必要だと思います。

 

➁『職業』を変える

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デザイナーには、プロダクト、グラフィック、ウェブ、ファッション、ライティング、インテリア、などなど。様々な業種が存在しますよね?さらに、デザイナーと関わりの深い職業も多々あります。接点のある職業に挑戦する事は考えられないでしょうか?

 

「なかなか収入が増えない・・・」という人は 一つの分野に限定しない働き方を意識した方が良いと思います。ある特定の分野で一流になれる人は1%にも満たないでしょう。それ以外の99%の人は自分の価値を高める為にもう一つの道を選択する他ありません。

 

「自分は〇〇デザイナーなんだ!」という肩書へのプライドは、自分の可能性を縛る呪いであると認識しましょう。

 

一般的に10000時間で人はその道のプロになると言われています。(フルタイムで働いて5年くらい?)新卒入社をしてデザイナーとして経験積み、20代後半~30代前半ともなれば、一人前のプロとして仕事をしているはずです。

 

それでも「なかなか収入が増えない・・・」という状況であれば、その道の先には登る事の出来ない高い壁がそびえ立っているのでしょう。99%の人が登れない、断崖絶壁です。そこはキャリアの行き止まりである可能性が非常に高いです。

 

世の中には 「同質的な人の集団の中では、あなたの価値は見出され無い」という真理があります。

 

隣の人を見てみましょう。

  • あなたと同じ様なスキルを持っていませんか?
  • あなたと同じような経歴を持っていませんか?
  • あなたと同じような考え方をしていませんか?
  • あなたと同じような家に住んでいませんか?
  • あなたと同じ言葉を喋っていませんか?

もしそうであるのなら、過酷な競争に飲み込まれている恐れがあります。そして、その競争には、実は勝者が存在しないのかもしれませんね。。。勝利した1%の人もプライベートの時間など、多くのモノを失っているのではないでしょうか?(狂気に満ちた娯楽なのかな^^;?)

 

自分の可能性を「肩書」で縛ってしまうのは凄く勿体ないです。

今の仕事に行き詰ったら、他の「肩書」を演じてみるのも一つの方法だと思います。高い確率で想像もしなかった激しい化学反応が起こるはずですよ^^

 

特に30代に突入したら、戦略的に『職業』を変える(または複業する)事が大きなチャンスを手にする為の布石になるのではないでしょうか?

まぁ、『デザイナー』という概念は元々、様々な職業を包括していますしね。

 

【関連記事】【デザイナーからの転職】未経験の他業種に就職するメリット – デザイン業界の歩き方

 

➂『売るもの』を変える 

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『自分の時間を売ってお金を稼ぐ』

『商品を売ってお金を稼ぐ』

あなたはどちらの方法で収入を得ているでしょうか?

 

この2つには決定的な違いがあり、上手く機能すれば、後者の方が圧倒的に収益性が高くなります。そして高収入の方はほぼ後者の方法で収入を得ています。

 

「花屋でアルバイトをしてお花を売っています」

「クライアントの商品が良く売れる様にデザインしています」

これはどちらも、自分の時間を売っている行為です。

 

前者は自分が働いていない時間には賃金が発生しません。しかし、後者はモノが売れる仕組みさえ構築してしまえば、例え自分が寝ていようが、ハワイでのんびりバカンスしていようが、自動的に利益が発生します。

 

幸いな事に、デザイナーは0から1を生み出せる能力がありますよね。

さらに、デザイン業務を通じてマーケティングやブランディング、商品企画のノウハウやSEOの知識など様々なスキルが身につきます。ある意味では『デザイナーは最強の職業』と言っても過言ではないでしょう?

 

デザイナーであれば、誰かに雇われてデザインをするだけでは無く、自分の意志と手によって新しい商品を生み出し、売る。という後者の方法で収益を出す挑戦をすべきです。初めは小さい一歩で良いのです。

 

最近ではインターネットの発達のお陰で、個人でも『商品を売ってお金を稼ぐ』ハードルがもの凄く下がって来ています。売るものは手に取れる物質である必要はありません。

 

【関連記事】デザイナー・イラストレーターがネットでお金を稼ぐ方法【副業】

 

さらに『商品を売ってお金を稼ぐ』という行為を通すと、確実にデザイナーとしてワンステップ成長できるので良い事だらけですね^^そうすれば、デザイナーとしても重宝される事でしょう。

 

 

「でも一体自分は何を売れば良いのσ(^_^;)?全然思いつかない・・・」

きっとそんな感じの人も少なく無いですよね?

ですが、それを考えるのがデザイナーに求められる一番重要な能力です。

この問いに真摯に向き合い、自問自答を繰り返し、自らの意志で行動してこそ、本当のデザイナーだと僕は思います。

 

『売るもの』を変えるのは、ハードルが高いですが、得られるリターンは莫大です。

 

まとめ

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 積極的に、そして貪欲に、

  • 『働く場所』を変える
  • 『職業』を変える
  • 『売るもの』を変える

日本のデザイナー全員がこの意識を持てれば、日本のデザイナーの給料水準は確実に上がっていくでしょう。今はまだ不遇な扱いを受けているデザイナーも少なくないですが、一人ひとりの行動で世の中の流れは大きく変わります。

 

是非みんなでデザイナー人生を楽しみましょう^^

そして次の世代に繋げていきましょう!

 

おまけ:『自分の市場価値(推定年収)』を知る事ができるサービス紹介

MIIDAS(ミーダス)というサイトでは簡単なアンケートに答えるだけで、あなたのキャリア&スキルで貰う妥当なお給料を査定できます。自分のお給料に不満がある人は試してみても良いでしょう^^

 

carbon

プロダクトデザイナー:新卒で大手インハウスデザイナー→フランスで3年働く→東京へ帰国したが働き方に疑問を持ち転職→テレワークをフル活用し湘南の海側へ移住→複業スタイルで新しい働き方にチャレンジ中!

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