【フリーランスデザイナーから再就職】経験者が語る注意点
大きな災害やアクシデントがあった後に「自分の働き方」を改めて考える人が増えると思います。やっぱり様々な事を考えますよね。
コロナ騒動で自分の将来の働き方について真剣に考えている様になったデザイナーさんはきっと筆者だけではないでしょう。
現在コロナ禍の最中ですが、大変な時期が過ぎれば多くの人が転職をしたり、再就職、はたまた起業をしたりとコロナ前の働き方から違う働き方をはじめる人が増えるでしょう。
その中には「フリーランスデザイナーから再就職」という道を選ぶ方もいると思います。
なので、少し前の話になりますが筆者が「フリーランスデザイナーから再就職する際に気づいた注意点」をここにまとめておこうと思います。
デザイナー業界では、実力を身につけて独立しフリーランスになるのが1つの成功とされる節があるので、会社員デザイナーからフリーランスデザイナーになったひとのブログや記事は沢山ネットに落ちていますよね?
でも、反対にフリーランスデザイナーから再就職した話はあまり情報がありません。それがこの記事を書く理由の1つでもあります。
あくまで個人的な経験と考えになりますが、まさにこれからフリーランスから再就職を考えている方の参考に少しでもなれれば幸いです。
「自分はこのままフリーランスデザイナーを続けるのは無理かもしれない」と感じた理由
筆者が再就職を考えた理由は主に下記の3つです。同じような理由の方も少なくないのではないでしょうか?
- 安定した収入に惹かれた(売り上げの高低の波でメンタルの浮き沈みがあるのは嫌だった。アウトプットの量と質に影響してしまうので、収入が毎月変動するのは自分には合っていないと感じた)
- フリーランスは人付き合いが大変だった(会社員の時はフリーランスの方が人付き合いが楽だと思っていたが、実際はそうではなかった。ただこれは筆者が日本的な上下関係が苦手なのが大きな原因だと思う)
- 30代は良いとして、年齢を重ねた将来がどうなるか不安があった。今のデザインスキルだけで今後30年以上生活していくのは正直難しそうだと感じた。かといって、人を沢山雇えるような甲斐性がある性格ではない自分の限界を感じた。
上記のような理由から、自分は会社員として働いた方が向いていると思ったのです。あと、就職しても細々とフリーランスの仕事をしたり、個人での創作活動を続けていくことは可能だから雇用形態に拘る必要はないと思いました。実際それは今になって正しい判断だと実感しています。(ただし副業はまだまだ日本の会社にはウケが悪いので、大ぴらに公言することは慎重に考えた方が良いです)
ですが、上記のような再就職を考えた理由を面接で正直に話してしまったら、ものすごくウケが悪かったのです。。。みなさまも気をつけてください。
今考えれば当然なのですが、
①安定した生活に惹かれた&将来が不安➡︎デザイナーとしてのスキル不足。社会人としてきっちりしていないのではないか?と疑われる。
②人付き合いが苦手➡︎企業の採用担当や経営者はチームワークを乱す人材はいくらスキルが高くても採用したがらない。
フリーランスからの再就職では「組織に馴染めそうかどうか」を最も見極められていると感じましたね。この世の中、全てはコミュニュケーション能力なのかもしれません。とにかく、スキルをアピールするよりも「この人はウチの会社に就職してからも長いこと上手く働いてくれそうだ」と思ってもらえるよう心がけました。
反対に、下記のような再就職希望理由は面接官の方々にウケがよかった様に思います。
再就職面接でウケが良かった、就職希望理由
- 単発デザインの仕事ではなく、1つの商品、サービスを長期間にわたって育てていく仕事にやりがいを感じたから(インハウスデザイナーの面接時の話)
- フリーランスになって個人で仕事をする経験をして、ある種の寂しさを感じるようになった。以前のように同僚デザイナーとチームワークでデザインする方が自分にはあうと感じた。就職後は若手デザイナーの育成にも積極的に関わっていきたい。(正直本音半分だったが、ウケが良さそうな言い回しを心がけた)
- 短い間だったがフリーランスとして働き、会社員時代よりもマーケット感覚、利益を上げることの大切さ、人間関係の大切さがわかるようになった。就職後に機会があれば、デザインだけでは無く、幅広い業務に取り込む気があると伝えた。(実際、40後半〜50代になりデザインだけで勝負できる気はしない)
上記の様な面接中のやりとりに多少手応えを感じたことを覚えています。やっぱり人と人とのやりとりなので、如何に信頼感を得られるかが再就職の際のポイントとなりそうです。
①自社の求める働き方とマッチしている
②周りの同僚とチームワークを大切に働いてくれそう
③何事にも前向きで、継続的にしっかりと働いてくれそう
そんなイメージを持ってもらえたら、新たな就職活動も上手くいくと思っています。
最後にフリーランスデザイナーから再就職活動する際の注意点を簡潔ににまとめます。
「本音は大事だけど、本音で話しすぎるのも良くない。再就職理由もクライアントの求める形にデザインしてから臨みましょう」
あくまで個人的な経験知ですが、同じ道を歩もうとするフリーランスデザイナーさんの参考に少しでもなれていれば嬉しいです。