【センスがない人と才能がない人】この二人のデザイナーの末路とは?
「自分はセンスがない・・・」
「デザイナーの才能が無いんだ・・・」
「デザイナーとして自信が全く持てないよ・・・」
デザイナー生活をしていると、周りにライバルと自分を比べて落ち込んでしまうこともありますよね?
デザインを勉強中の学生さんや、駆け出しのデザイナーになりたての時期には「デザインセンス」や「デザイナーとしての才能」という言葉に苦しめられる事も多いでしょう。
今日はそんな「センス」や「才能」という言葉について考えたいと思います。
センスと才能は別物
デザイナーなどクリエイティブな職業で良く話題になる2つの言葉に「センス」と「才能」があります。この言葉に苦しめられてしまっている人も少なくないのではないでしょうか?
この2つの言葉の意味を混同している人も多いので、まずはデジタル大辞泉でそれぞれ言葉の意味をみてみましょう。
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センス
1 物事の感じや味わいを微妙な点まで悟る働き。感覚。また、それが具体的に表現されたもの。「文学的なセンスがある」「センスのよくない服装」「バッティングセンス」
2 判断力。思慮。良識。「社会人としてのセンスを問われる」
才能
物事を巧みになしうる生まれつきの能力。才知の働き。「音楽の才能に恵まれる」「才能を伸ばす」「豊かな才能がある」「才能教育」
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上記の意味からわかるのは、
「センス」は後天的に獲得できるもの、「才能」は先天的に持っている性質という点で全く違う言葉だということです。
「センス」「才能」クリエイティブな職業で良く聞くこの2つの言葉、なんとなく似たようなニュアンスで使いがちですが、全く違う言葉なんです。
対処法が全く違う
「自分はデザインセンスが無い・・・」
「自分はデザイナーの才能が無い・・・」
デザイナーをしていると、こんな風に落ち込んでしまい、自信を失ってスランプに突入してしまう時もよくあると思います。
2つの言葉の意味が全く異なる様に、それぞれの対処方も全く異なる事を知っておきましょう。
センスが無い人の対処方
後天的に獲得可能な「デザインセンス」とは、つまり知識や経験の結晶です。
勉強や試行錯誤の量に比例するので、誰でもセンスを磨く事は可能なのですが、それなりに時間がかかります。
子供の頃に絵を描くことが好きで毎日沢山の絵を描いていた人や、好きな趣味で1日中没頭していたなど、幼稚園から小、中、高の過ごし方や視てきたモノの差でセンスの差は生まれます。
だから、「自分にはセンスがない・・・」と落ち込む必要は全くありません。
10代20代のクリエイターは良く自分のセンスについて悩みがちですが、仕事の経験を積むに連れ自然とそのジャンルに必要なセンスが身に付きます。
そして経験を積んで30代にもなればセンスについて悩む事も無くなるものです。自身のセンスの無さを受け入れ、それでも一歩一歩、謙虚に前進していく人が強いデザイナーではないでしょうか?
センスの有無は「経験があるか、経験値が足りないか。」ただそれだけです。
なので辛いかもしれませんが「自分はデザインセンスが無い・・・」と落ち込んでいる時の対処方は、「デザインをする!」以外ありません。
逆に言えばデザインをすればするだけ、勝手にデザインセンスは磨かれます。
デザインの経験値を積むことができる場は、
デザイン学校やデザインの職場だけでなく、
- デザインコンペ(登竜門など)
- クラウドソーシングサービス
- オンラインデザイン学校
- SNS投稿
など、さまざまな場があります。
今自分がどの程度出来ているのかわからない・・・という場合はカウンセリングを受けるというのも自分のセンスを磨くきっかけに繋がります。
「デザインセンスが無い。。。」と落ち込んでいる時は「デザイナーとして成長できるチャンスの時期」でもあります。是非様々な場所でチャレンジしてみましょう!
才能が無い人の対処方
才能は先天的に持っている性格的、身体的な特徴です。
例えば
- 運動神経
- 色彩認識力
- 空間把握力
- 音感
- 感受性
- 外交的か内向的か
- 声色
- 努力できる総量
などの後天的努力ではどうにもならない類の性質が才能です。
デザイナーとしての才能を考えた場合は幼少期の経験など後天的要素も影響し、
- デザインの好み(価値観)
- 左脳型デザイナーか右脳型デザイナーか
- 職人気質かコミニュケーション好きか
- 0⇒1タイプの仕事が得意か、1⇒100タイプの仕事が得意か
などなど、
デザイナーにはいろいろなタイプ(才能)が存在します。
本来才能自体に優劣はありません。1人1人がみんな違った才能を持っています。そしてその才能が発揮されるかどうかは環境に大きく依存するものです。
求められる仕事内容によって才能の向き不向きがあるので、「才能が無い。。。」と感じてしまった時の対処方はズバリ「勝負する場所を変える!」のが最善でしょう。
センスが無い場合は「経験値を増やして自分を変える」ことで対処可能ですが、才能が無いと感じてしまった場合は自分の努力ではどうしようもないケースが多々あります。
今いる環境を変えるという、思い切った対処方が必要な時期なのかもしれません。
- 転職をして会社を変える
- デザインのジャンルを変える
- 社内の違うチームに移る(上司を変えて貰う)
などなど。
環境を変えることを「逃げ」と勘違いをしてしまい、ネガティブな印象を持っている人も少なくないですが、「勝負する場所を変える」のは逃げではなく戦略です。
デザイナーに限らず、クリエイティブな職業では自分の才能をしっかりと把握し、働く環境や勝負するジャンルを戦略的にデザインする必要があるでしょう。
まとめ
自分にはセンスや才能がないかも…?と悩んだ時は、「論理的・客観的」な思考によって一つずつ解決するのがうまくいくコツです。ネガティブになっている時こそ、不安感情ではなく理論で物事を捉えるようにしてみましょう。いいアイデアが出ないときでも、今までと違う考え方で解決できる場合もあります。
論理的なデザイン思考を習慣づけるために最適だと思う本を一冊おすすめしておきます。
スタンフォード式デザイン思考
ご存知かもしれませんが、アイデアの出し方、いいプロダクトの生み出し方、組織的にプロジェクトを進めなければならない場面での思考方法などをわかりやすく解説した書籍です。行き詰まったとき、不安な時に勇気と自信をもらえる一冊です。問題解決のための正しい考えを身につけ、人々がもつ本当の問題を解決するための考え方が実践できます。
Designer voice
学生の頃と入社して数年は、私には才能がないのかも・・・?と不安になることが多かったのですが、業界に入ってみたら意外と泥臭い努力が物を言う世界で、やればできるようになるんだと思えた時は安心しました。
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