未経験がデザイン事務所で働くってどうなの？仕事内容と就職するためのコツ！

一度会社員を経験した未経験の方で、「デザインの仕事がしたい！」と思う方、いると思います。

もし、あなたがデザインの仕事に興味があるならば、デザイン事務所ではどんな仕事がされているのか、ぜひ知っておいてください。

デザイン会社では、デザイナーだけではなくディレクターなどのポジションがあり、全員でクリエイティブを完成させています。

デザイン事務所で働くにはどんなスキルが必要なの？未経験でも就職できるの？といった疑問に、デザイン会社勤務が答えます。

デザイン事務所とは？広告代理店とどう違うの？

デザイン事務所とは、広告、パッケージ、ロゴ、工業製品、webサイト、建造物などのデザインを「実際にする」会社です。

広告代理店ってありますよね？広告代理店は、広告の掲載場所やリサーチをしたり、どの制作会社にデザインをお願いするか決めたりするのが主な仕事です。

デザイン事務所はいわゆる制作会社です。広告代理店や企業から仕事を請け負って、デザインソフトなどを使ってデザインをする会社です。小規模の会社がほとんどで、社員の半分以上がデザイナーです。

広告代理店にもデザイナーはいますが、かなり少数なので、デザイン作業に関わりたいならデザイン事務所を目指した方が夢が実現する可能性が高いでしょう。

デザイン事務所の仕事とは？

デザイン事務所には大まかに「デザイナー」と「ディレクター」という仕事が存在します。

デザイナー

まさにデザインをする仕事です。クライアントから依頼されたコンセプトを元に、デザインを提案、完成させます。

• レイアウト、色などを決める
• フォトショップやイラストレーターを使いデザインカンプ（アイディア段階のデザイン設計図のようなもの）を作る
• ロゴを作る
• フォントを選ぶ
• どんな写真を使うか決める（写真は写真スタジオに依頼することが多い）
• イラストを描くこともある

などなど・・・もちろん建築や広告を請け負う会社はそれぞれ作業が異なりますが、制作全般を請け負うことがわかっていただけるかと思います。

帰りが深夜になることはしばしばで、徹夜になることもあります。

代理店の仕事も結構大変ですが、制作会社はもっと大変かもしれません。

ディレクター

デザイン事務所のディレクターは営業という言い方もします。ただ、一般的な「営業」というイメージとは違い、電話アポなんかは通常しません笑。デザインをディレクションするのが主な仕事です。

• クライアントの要望を企画書にまとめる
• クライアントの要望を噛み砕いてデザイナーに方向性を伝える
• スケジュール管理をする
• 予算を組む
• クライアントと契約を交わす
• クライアントにデザインをプレゼンする
• 新規クライアントの獲得もたまにする

こう見ると、ディレクターはクライアントとデザイナーの架け橋のような存在ですね。

デザイナーよりは時間に余裕のある仕事です。帰りは遅くなっても普通徹夜はしません。

アートディレクター

アートディレクターという言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。デザインなの？ディレクションなの？と思う方のために一応説明します。

デザインのことはもちろん、クライアントとの会議にも積極的に参加し、デザインのコンセプトや方向性を決める仕事です。

普通、デザイナーが出世してこのポジションになります。デザイナーの上司のような存在です。

デザイン事務所の現実的な裏話

せっかくデザイン事務所勤務経験があるので、現場の現実的な話も一応しておこうと思います。

（聞きたくないよーという方は飛ばしてください）

デザイン事務所に於いてデザイナーは花形のような職業です。選ばれしものの職種です。美大やデザイン系専門学校を卒業し競争を勝ち抜いた一部の人がデザイナーになれます。

一方ディレクターは、デザイナーに憧れていたけれど叶わなかった人がなったりします。普通の大学卒業の人も多くいます。

ただ現実的な話をすると、ディレクターの方が給与が高く、デザイナーに比べて仕事時間が短い傾向があります。

上記の理由から、（ちょっと嫌な話になりますが）ディレクターの中にはデザイナーにコンプレックスを抱き、きつい言い方をしたり上から目線で奴隷のような扱いをしたりする人もいます。一部ですが。私の会社も友人の会社もそうです。デザイナーは大変な職業ですが意外と尊敬されていません。

だからなんだって話かもしれませんが、せっかくですからこのようなことも頭に入れて職種選択をしてくださいね。実際勤めることになった人も参考にしてください。

デザイン分野が未経験でも就職できるか

デザイン分野が未経験の人でも、ディレクターなら就職・転職できます。

少しデザインについての知識があった方が受かりやすいですが、本当に何もわからない人でも就職できます。デザインとは関係ない4年制大学卒の人が多いですが、短大や専門学校卒も大丈夫だと思います。（私の会社には短大卒はいませんでしたが）

デザイナーは結構難しいと思います。競争が激しいポジションですから、デザインを学んだという経歴が必要です。でも教育学部の院卒で新卒デザイナーとして就職した人もいます。情熱や自主制作次第ということもあります。

デザイナーに必要なスキルは？

• フォトショップ
• イラストレーター
• 建築デザイン系ならCAD
• webデザイン系ならHTMLとCSS
• デッサンができれば有利
• 学校などで制作した作品が高クオリティなら就職の可能性が高まる

ポートフォリオ（作品集）のクオリティで合否が大きく左右されます。さらに、「本当にできるの？」を証明するために期日を設けた実技テスト（課題を提示されて、実際に作品を作る）を設ける企業も多いです。

ディレクターに必要なスキルは？

• ある程度の学力
• エクセル系ソフト
• イラストレーターとフォトショップの基礎ができると有利
• 人とうまくやれるコミュ力

デザイン事務所のディレクターの1日

デザイン作業に丸一日費やすデザイナーと違い、ディレクターの1日は想像しにくいと思いますので簡単に流れを書いておきます。

朝出勤（9時〜11時、会社による）

• メールのチェック
• デザイナーに依頼しているデザインの確認

昼食（大抵会社でコンビニ弁当）

他の会社より忙しいこともあって、外食ってほとんどしません。お弁当を持ってくる人はたまにいますが、長時間労働ということもあって少ないです。

午後

• デザイナーから上がってきたデザインのチェック
• クライアントとの打ち合わせ、プレゼン
• デザイナーとの打ち合わせ
• 企画書を作成する
• 受け持った仕事のスケジュール管理
• 終わった仕事の請求書処理

クライアントにデザインをプレゼンテーションするのが最も大切な仕事になります。デザイナーが立ち会う場合もありますが、基本的にはディレクターがプレゼンをします。パワポを使うと思われがちなのですが、そんな時間のかかることはしたことがありません。大抵はデザインを印刷した紙を見せながら説明する作業です。最近ではメールでデザインカンプを送って、Web上で打ち合わせる、ということも多くなってきました。

終業（18時〜23時、会社による）

徹夜はありませんが終電ギリギリはよくあります。

小規模の会社なので普通タクシー代などは出ません。

ちなみにデザイナー職は徹夜がある職業です。それに伴いどうしても仕事は夜遅くまでかかる場合が多いです。

デザイン事務所のデザイナーの一日

結構説明する必要がないくらい単純です。。。

朝出勤（9時〜11時、会社による）

デザイン作業

昼食（大抵会社でコンビニ弁当）

デザイン作業

終業（18時〜徹夜してそのまま朝。会社による）

ほぼパソコンの前に座ってデザインをあーでもないこーでもないと試していじる時間になります。

日によっては一日中撮影。ところどころ打ち合わせが入ります。ほぼパソコンに向かって静かに作業です。

給与は？

デザイン事務所の給与は、大手広告代理店に比べると少ない傾向にあります。一般の会社員程度ですが、ほとんどの会社では残業代が出ません。ボーナスも出ないところが多いです。残業時間を考えて時給換算すると結構安い気がします。会社にもよりますが。

結局どうなの！？デザイン事務所への就職

ものづくりの現場、最もクリエイティブな職場です。面白いですし、自分の関わった仕事が街中で見られるようになるのは感動します！

個人的にはおすすめですが、給与や効率のいい働き方を求める人にはとことん向いていません。

デザイナー就職への門戸は、広告代理店と同じくらい狭いです。就職できない場合もあるので、目指す場合は他の分野の仕事も視野に入れながら考えると良いでしょう。

ディレクター就職は実は意外といけます。デザイナーと比べたらかなり広く感じます。やはり認知度が低いからですかね？みんなものづくりがしたいとなると「デザイナー」を目指す傾向にあるんですよね。ものを生み出す作業には変わりないんですけどね・・・。

デザイン事務所に未経験で就職したいなら注意しておきたい「探し方」

絶対に注意しておきたい点があります。デザイン事務所に就職したい場合はマイナビやリクナビではほぼ全く見つからないということです！！

もしあなたがデザイン学校生なら、学校の紹介がいちばんの近道。それ以外の場合はデザイン年鑑などで行きたいデザイン事務所のホームページで直接求人をチェックしてください。

デザイン年鑑というのはこういうものです。

工業デザイン系ならAXIS（デザイン年鑑ではないですが有名なデザイン雑誌です）で探すのがいいと思います。

転職の場合は、デザイン業界専門の転職サイトを利用してください。

マスメディアンがいちばんの大手です。

未経験でディレクター志望と、多少経験があるデザイナーの方はここに登録して相談してください。

未経験でデザイナー志望の方は、多分デザイン事務所のホームーページを直接チェックした方がいいです。

【マスメディアン】

未経験転職ならクリエイティブヴィレッジ

クリエイティブヴィレッジは未経験でもデザイナー職を紹介してくれます。

ただし（ぶっちゃけますが）人気職の「デザイナー」で未経験歓迎ってのは訳ありの可能性もあります。

デザイナーって名前の、雑用や配達や接客業は多いんですよ。

そこに注意できるのであればこちらで未経験デザイナーにチャレンジしてもいいと思います。

もちろんディレクター職も紹介してもらえます。

for Womanとありますが男性も利用可能です。

CREATIVE VILLAGE公式

求人探しで注意したいこと

「未経験デザイナー歓迎」の会社はちょっと警戒してください。デザイナーと書いてあっても、あなたが想像している「デザイナー」とは違う場合があるからです。印刷会社の補助作業員だけど役職名が「デザイナー」。デザイン作業も企画も全くしないけれど「デザイナー」。スーパーのPOPを書くので「デザイナー」。そんな事が多々あるんです。そういうことを避けるためにも「マスメディアン」はかなり便利ですので利用してください。

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