【デザイナー激務から抜け出す努力の勧め】深夜残業は異常です!
「デザイナーは激務も当たり前!」
「毎日の深夜残業は当たり前」
「忙しい時は徹夜も厭わない」
「しかも薄給・・・」
そんな働き方が当然とされている会社も多い事でしょう。。。
日本のデザイン業界の一部では残念な事に、その様な文化が根付いてしまっています。(そうではない会社・フリーランスの人も多々います)
その様な会社では、体調を崩されて働けなくなってしまう人も少なくありません。
ぼくの妻も激務が当たり前の環境で働いました。
今は体調を崩してしまい休職中。。。
「日本のデザイナーの労働環境をより良くしたい!」
それが、この『デザイン業界の歩き方』で僕が記事を書き続けるモチベーションの一つです。デザインはとても楽しい仕事なのですが、労働環境のせいでデザイナーを辞めてしまう方は少なくないでしょう。こんな日本の現状、とても寂しいんですよね。。。
今日は激務・深夜残業が当たり前だと考えている人が知らない事実をお話ししようと思います。
妻が体調を崩してから、真剣にデザイナーの働き方を考え、実践してみた結果。日常的に激務で深夜残業が続くのは凄く異常だと身をもって痛感しました。
現在、「激務で仕事が辛い」と感じているデザイナーさんの参考になれば幸いです^^
「深夜残業は当たり前!」は20世紀の古い考えです
ほんとコレに尽きると思います。
毒のある言い方になってしまいますが、長時間会社で働く事を良しとする考えは、おじさんの考え方だと思うのです。。。(時代の流れを止めようとする老害と言っても良いかもしれません・・・)
実際、現場で働いているデザイナーさんの中で、激務・深夜残業を肯定する発言をするのはバブル時代を経験されている年配の方がほとんどを占めていますね。
1970代より前に生まれた人達ですね。逆に1980年以降のデザイナーさんで、激務や深夜残業を肯定する方は少ないと感じます。
この認識の違いには、ちゃんと理由があるんです。
20世紀後半。経済が右肩上がりの当時を経験する彼らが、激務を肯定するのは下記の時代背景で価値形成された為でしょう。
①死ぬ気で努力して、デザイン業界の権力に認められれば、莫大なリターンが得られた
➁世の中全体が『物欲が強い時代』に青春期を過ごした(モノが増えれば幸せな時代)
➂インターネットが発達する前で、働き方が限定されていた
しかし世の中の価値観は大きく変化しています。
現在を生きる若者の価値観
①⇒権力に認められる意味が無くなってきた
デザイン業界に限らず、今は権力や既得権益が徐々に弱まっている時代です。
権力に認められずとも、直接カスタマー・ユーザーに認められる事の方が遥かに重要でしょう。寧ろ、『ブラックボックス化した権力は悪』とすら捉える人も増えていますね。
2020東京オリンピックのエンブレム問題など、今後のデザインについて、色々と考えさせられたデザイナーさんも多いと思います。。。
➁⇒モノより経験が大切な時代になった
クリエイティブなお仕事をされている方は、もう耳にタコができる程聞いた事があると思いますが、、、今の時代。既にモノはもう売れません。
「経験や幸せな体験を如何にデザインするべきか?」それがデザイナーに求められている一番の命題でしょう。経済が物欲にドライブされる時代は過ぎたのです。
そんな時代、自身が幸せだと感じない環境で働く事はリスク以外の何物でもないと思いませんか?
「長時間労働辛すぎる・・・」というネガティブな気持ちからは、価値あるデザインは生み出されません。楽しく働いていないから、余計に仕事が増えるという悪循環に陥いっているのかもしれませんね。
『幸せな体験』をデザインしなければいけない時に、デザイナーが苦しんでいるのは矛盾しています。
➂⇒ネットの発達で働き方は多様化している
今の様に多様化した働き方が出来なかったので、おじさん方は『頑張って権力に認められる事がデザイナーとしての成功だった』のです。
なので、必死に会社で長時間働いて、上司や社長、業界の権力者に必死にアピールする必要がありました。悲しいかな、それしか方法が無かったのです。。。(なので、おじさん方の価値観を責めても余り意味はありませんよ^^;)
しかし、今はそれ以外に「デザイナー」として成功する方法が沢山ある事は、あなたが既にご存知の通りです。
周囲にアンテナを張っていれば、色々な働き方をされているデザイナーさんが増えてきていると感じるはずです。
④⇒複数のスキルを磨く必要がある時代
フォトショップやイラストレーターなど、デザイナーの基礎ツールだけでは勝負出来ない時代になってきました。。。^^;
「プログラミングスキルを習得していて、グラフィックデザインから実装まで1人で出来る人」
「イメージスケッチから3Dソフトで立体化して、デザインをブラッシュアップ出来る」
「デザインは勿論、SEOやマーケティングなど情報拡散の方法を熟知している」
などなど。
複数のスキルを持っていないと、今はキャリアアップや収入アップが難しいのです。。。一社に勤めて、長時間同じ作業をする様な働き方はこれからデザイナーとして活躍しようとしている人にとってリスクでしかありません。
◾︎何度か転職して、多スキルを身につける。
◾︎定時で帰って、個人で新しいスキルを磨きながらクラウドソーシングで働く。
そんなチャレンジが、デザイナーとしての価値を上げてくれるのです。
長時間労働が肯定されるケース
ここまで、長時間労働や激務は悪。と書き進めてきましたが、当然例外も存在します。
第一「働き方」は個人が決める事なので、会社や他人に強制させる事はあってはいけません。(実際、ぼくも仕事は好きな方なので、創作活動に費やしている時間だけで比較したらブラック企業で働いている人にも負けてないはずです。寧ろ遊ぶのが苦手・・・)
下記の様なケースでは長時間労働は肯定されるでしょう。
①長時間、会社に拘束されても苦にならない程デザインが好きだ!
少数ですが、何時の時代もスーパーマンは存在します。または会社を愛する素晴らしいデザイナー。きっと所属する会社も意義ある活動をしている事でしょう。
➁スタートアップ・ベンチャーを立ち上げる(働きたい)!
長時間働けば、後々大きいリターンが期待できるケース。
希望と時間の等価交換ですね。スタートアップで働こうと考えている人なら、激務が好物の人も多いでしょう。
➂趣味の活動が仕事になってしまった・・・(汗
働き方が多様化したお陰で、趣味や好きな事でお金を稼げてしまう人も少なくないと思います。
デザイナーとして会社に勤めて、帰ってきたら個人の創作活動。平日の深夜や休日に趣味の延長としてコツコツ何かを創っている人。
創作活動に掛けている時間は、ブラックな会社に勤めているのと変わりはないですが、幸せ度と収入は雲泥の差があるはずです。
☆☆☆☆☆
上記3つ以外にも、長時間労働が肯定されるケースはあると思いますが、いずれも「デザイナーが楽しく働いている」事が前提になるでしょう。
もしそれ以外のケースであれば、激務から抜け出す努力をすべきです。
そして、それが可能な時代にぼくらは生きています。とても幸運な事ですね^^
まとめ
周囲の人達が皆「デザイナーは長時間労働、激務も当たり前!残業代だって出ないのが普通だよね?」と言っていても、その意見に流される必要はありません。
「本当にそうなのだろうか?」と何事にも疑問を感じる事は、これからを生きるデザイナーにとって凄く重要な能力です。是非、「辛い激務」から逃げる工夫をして欲しいと思います。
1人1人のデザイナーが考え、行動をし、ブラックな環境で働かなくなれば、会社やデザイン業界全体も労働環境を改善する必要に責められるでしょう。そうすれば、あなたの後ろを歩く若いデザイナーさんの幸せにも繋がります。
一緒に日本のデザイナーの労働環境をより良くして行きましょう!
そして、一緒にデザイナー人生を楽しみましょうね^^♪
それでは今日はこの辺で。
でわでわ〜〜〜◎