【工業デザイナーの就活は難しい?】大変狭き門である5つの理由
工業デザイナー/プロダクトデザイナーになるための就職活動は本当に大変ですよね?
就活、本当にお疲れ様です。
筆者も十数年前に経験しましたが、本当に本当に大変でした。もう2度とやりたくありませんね。
当時でも大変でしたが、最近では更に年々工業デザイナーの就職は狭き門になってきています。今後2020年代は益々難しくなるのでしょう。
きっと今年も多くの学生さんが苦労しているのが現状ではないでしょうか?
就職は大変ですが、工業デザイナーの世界は1度入ってしまえば、好きでデザイナーになった人達ばかりの職場です。
世間一般的には嫌々仕事をする人も多いと思いますが、工業デザイン業界はそうではないので健全で真っ当な職場環境だと思っています。お給料も職業平均としてまずまずのレベルにあるでしょう。
なので是非、若い世代のあなた方には工業デザイナーの世界へ1人でも多く入ってきて欲しいです。
今日はそんな難しい工業デザイナーの就職事情について書いてみたいと思います。
現在就活中の方は「確かに大変だよな、でも頑張ろう!」と思って頂けたら嬉しいです。
また、就活はまだまだ先だけど工業デザイナーに興味がある学生さんには「なるほど、工業デザイナーを目指すのは結構難しいんだ」と早めに知って対策を練って貰えればと思います。
工業デザイナーの就職活動が大変な5つの理由
- 工業デザイン系の学校を卒業しないといけない
- 積極的にインターンシップやワークショップに参加しなきゃいけない
- 3Dソフトを覚えなきゃいけない
- ポートフォリオを作成しなきゃいけない
- デザイナーになれなかった時のことも考えなきゃいけない
工業デザイナーになるにあたって特に大変なのは上記5つの理由だと思います。一つずつ簡単に説明していこうと思います。
工業デザイン系の学校を卒業しないといけない
グラフィックやウェブデザイナーなど専門の学校を卒業していなくても就職できるデザイン職はあります。独学であったり未経験でもちょっとしたセンスと知識があればデザイナーになれるチャンスはあるのです。ですが、同じデザイナーでも未経験からは就職できない業種がいくつかあります。
工業デザインもそのうちの一つ。
工業デザイナーは完全に工業デザイン系の学校か、建築系の学校を卒業する必要があります。
偏差値の高い有名大学卒でかつ絵がうまかったり3Dソフトがバリバリ使える方が就職してくることもありますが、非常にレアなケースです。
なので、スムーズに工業デザイナーになりたいと思ったら、高校生時点で既に自分の将来の進路を決めておく必要がありますね。
この点が一つ、工業デザイナーになる上で最初の大きな壁になるでしょう。
デザイナーというと有名美大卒を思い浮かべる人が多いかと思いますが、国公立で工業デザインを学べる大学は数多くあります。
「工業デザイナーになりたいな」と思ったら、まずはこちらの大学からチェックしてみては如何でしょうか?
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積極的にインターンシップやワークショップに参加しなきゃいけない
2つ目は「積極性が無いと就職活動がうまくいかない」です。
これは他の職業でも同じかもしれませんが、特に人気デザイナー職では顕著です。
求人倍率も高いので、受け身でいたら希望の就職先にはほぼ就職できないでしょう。
大学3年の冬(または専門学校の最終学年)から就職活動を始めたのでは遅いかもしれませんね。
大手メーカーなどではそれよりも早いタイミングでインターンやワークショップ、又は工業デザイン学校に産学協同プロジェクトを行なっているケースが多いです。その時から積極的に自分をアピールする気持ちを持っていないと、なかなか就活競争に勝てないのが現状ですね。
ものづくりが好きな人には内向的で創造的な方が多いですが、工業デザインのお仕事では人とのコミュニケーションも非常に重要視されています。
様々なチャンスの場では企業の方々と積極的にコミュニケーションを取りに行きましょう。
3Dソフトを覚えなきゃいけない
3つ目はスキル習得に関してです。
デザイナーを目指す上で、PhotoshopやIllustratorはほぼ全ての職種で勉強をしているとおもいます。その二つだけでも思い通りに使いこなすまでマスターするのが難しいのですが、工業デザイナーにはさらに3Dソフトのスキルも求められます。
これがなかなか難しいんですよね。
人によっては3Dデータ作成が苦手で、ここで工業デザイナーへの道を諦めてしまう学生さんもいます。
こればかりは向き不向きがあるので仕方ないですが、頑張って勉強すれば誰でも3Dソフトを使いこなせるようになるので根気強く楽しみながら習得しましょう。
- Rhinoceros
- Fusion 360
- ALIAS
など、いくつかのソフトがありますね。
個人的には一番初心者向きのFusion360からはじめるのが3D挫折しないと思います。「どのソフトから勉強すればいいの?3Dって難しいよね?」と考えているのならFusion360を推しておきます。無償で使えるのも嬉しいソフトです。
また、学校で教えてくれるソフトがあるならそちらでも良いでしょう。先輩など3Dソフト使いの方から直接教えてもらうのが一番簡単に習得できるはず。あとはyoutube動画をみながら独学するのも良いでしょう。
ポートフォリオを作成しなきゃいけない
クリエイター系の就職活動が大変な理由の一つ。
ポートフォリオ作成で苦労する学生さんは非常に多いですよね?
一般職であれば用意する必要のないポートフォリオですが、デザイナー就活にとっては非常に大きな役割を占めています。
就職用のポートフォリオ作成については、ネットで調べれば様々な攻略法であったり綺麗なポートフォリオのまとめ方など調べることができますが、それはすべてのデザイナー志望の学生さんに共通することです。
正直なところ、やはり最後は熱意や情熱そして行動力次第で就職活動の合否が分かれているな、と感じます。
苦労の多いポートフォリオ作成ですが、きちんと向き合うことで自分の強みや弱さなど自分なりの答えをみつけて置くことは今後のデザイナー人生においても一つの道標になります。
小手先のテクニックで小綺麗なポートフォリオを作るよりは、若いこのタイミングで泥臭く創作した方が今後の糧になるかもしれませんね。
デザイナーになれなかった時のことも考えなきゃいけない
最後にこれが一番大変なことかもしれません。
「デザイナーになれなかったらどうしよう?」
就職活動がうまくいかなかった時のためのことも考えなければいけません。
工業デザイナーの求人はすごくすくないので、たとえ有名な工業デザイン系の美大に進学したとしても実際にデザイナーとして就職できる人は半分にも満たないです。
学校によっては90%以上の学生さんがデザイナーになれない、ということも少なくありません。
デザイナーの就活はポートフォリオ作成やインターンへの参加など、非常に労力と時間がかかるにも関わらず、就職できなかった場合は一般の大卒生に混じって再度また就職活動をしなければいけないのです。
ただ、工業デザイン系の学校卒の方の就職率は悪くありません、デザイナーにならずとも企画職やエンジニア、CADオペレーターなど在学中に学んだ事を活かした就職をする学生さんは多いです。
また、最近ではOfferBox などスカウト型の就職サイトがあるので、7〜8年前と比較すればデザイナーになれなかった際の就職活動は大分楽になってきているので、過度に不安になる必要はありませんよ。
まとめ
- 工業デザイン系の学校を卒業しないといけない
- 積極的にインターンシップやワークショップに参加しなきゃいけない
- 3Dソフトを覚えなきゃいけない
- ポートフォリオを作成しなきゃいけない
- デザイナーになれなかった時のことも考えなきゃいけない
上記5つの理由で工業デザイナーへの就職は狭き門となっています。
ただ、その分就職してデザイナーになってしまえばやり甲斐のある楽しい仕事なので、なんとか大変な就職活動を乗り越えて欲しいと思います。