工業デザインの基本(バウハウス)と商品開発のトレンド考察
時代によって商品開発・デザインに求められる事は変わっていきますよね?
今後「人工知能の発達」でプロダクトデザイン業界の仕事は大きく変わるはず^^!
でも、日々の忙しい業務に追われ「目の前の仕事を処理するだけ」になってしまう時もありませんか?学校の課題や卒業制作、就職活動に追われて、いっぱいいっぱいになっていませんか?
今日はそんなデザイナーさんや、デザイナーを目指している学生さんと今後のプロダクトデザインについて考えていきたいと思います。
変化の早い時代にデザイナーとして仕事をしていくなら5年後、10年後を予測しながらデザインをするって大切ですよね?
工業デザインの基本と、5年後。プロダクトデザイナーに求められるであろう事の考察をまとめました。デザイナーたる者、一歩先の未来を見据えていきましょう!
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Form follows function.
■形態は機能に従う
まずは基本から。
「フォーム・フォローズ・ファンクション」という言葉はプロダクトデザインの勉強を始めて最初に出会う言葉だと思います。
19世紀、ルイス・ヘンリー・サリヴァン(建築家・アメリカ)が最初につくった言葉とされています。㊟諸説あります。
20世紀にはドイツの「バウハウス」で美術・建築・デザインの指針となる考え方として教育に取り入れられていたそうですね。それが100年後の今でも同じようにデザイン系の学校で教えられているんです。
100年前の考え方が今でも通用しているってなかなか感慨深いものがありますね~。
デザインをする上での用法として下記のように説明されています。
デザインをする際には、デザインの美しさよりも、デザインの機能を考えることを優先すべきだ、という用い方。デザインの省略や機能の削除、機能の交換を考えるよりも、機能を満たすためにはデザインのどの面が重要かを考えるべきである。
cf.Design Rule Index 第2版 デザイン、新・25+100の法則
まさにプロダクトデザインの骨格となる考え方です。
この考え方をリスペクトしているデザイナーの方はかなり多いですよね。
でも、やはり100年もあれば違う考え方もでてきます。それがこちら↓
Form follows emotion.
■形態は感情に従う
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「形態は機能に従う」から「形態は感情に従う」という考え方が生まれました。
生物学・数学・物理学などに裏打ちされた機能。
しかし、大量生産の時代になると機能だけでは差別化できなくなり、ユーザー・作り手の感情から生まれる新しい「かたち」をデザイナーは今も模索しています。
特に車・ファッション・家具・家電など趣向性が高い製品に関しては「形態は感情に従う」という考えの元、次々に斬新なデザインが提案されていますよね。
で、実は。「形態は機能に従う」と「形態は感情に従う」という考え方の間には、現在デザイナーの中で様々な葛藤があるんです^^;
正直「感情」というのはコントロールが難しいんですよねぇ。。。
感情が暴走してしまって、「えっ!?なにこれ?こんなデザイン誰も望んでないんじゃない?」「デザイナーのエゴだ!」と思われるようなデザインが量産されてしまっています。。。
「やっぱりForm follows function.という基本に戻るべきだよ!」
「でも、Form follows function.の考え方だけだと今の大量生産の時代、売るものが少なくなってしまうしなぁ。。。差別化も難しいし。。。経済まわらないよ。。。」
今こんな感じ。
結構根深い問題ですね。。。σ(^_^;)
スモールビジネスの場合、少人数のデザイナーやアートディレクターがしっかり「感情」のコントロールをして、舵を切れば良い方向に進むでしょう。
しかし、日本の大企業・メーカーとなると話は別です。
取り扱いが難しい「感情」を多数の人の意見でコントロールしなければいけません。
かなりハードルが高いです。
この後どのように舵を切っていくのでしょうか?
さらに今後プロダクトデザインは次のステージに突入するでしょう。今、日本の企業は結構カオスな状態ですが、大丈夫でしょうかね。。。?
次の時代のプロダクトデザイン。
それがこちら↓
Form follows intelligence.
■形態は知性に従う
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冒頭でも述べた「人工知能」のお話しです。
確実にプロダクトデザインにもパラダイムシフトが起こるはず。
その時あなたはどんな「かたち」をデザインしますか?
近い将来段階的に「人工知能」が発達してプロダクト製品の所作を相当細かく制御できるようになるはずです。製品に「知性・性格」をプログラミングできるようになります。そんな事が出来るようになった時、こんな感じの製品が生まれたらどうでしょう?
「知性・性格」は、「誠実で信頼できるけど融通が効かない真面目キャラ」
「外見」は、「トレンドに乗ってゆるふわな感じ」
「知性・性格」は、「お転婆で毎日ユーザーに新しい刺激をくれるムードメーカー」
「外見」は、「製品の品質を売りにしたいから超無機質」
「ちぐはぐさが逆に良い!(笑」みたいな感になるかもしれませんが、毎回は続きませんよね。きっと。。。σ(^_^;)企業は上手くコントロールしないと今以上に迷走してしまうでしょう。
そうなんです。これからの商品開発・デザインは「新しい生命・赤ちゃん」を作る時代に突入するんです。ブランドの成長と共にリアルに育っていく新しい製品の始まり。デザイナーに求められる「かたち」も相当変わるでしょう。その一方。エンジニアとの繋がりも、もっと、もっと強くしないと「意味不明な生命体」が生まれます。
現在のただ消費されている、購買意欲を刺激するだけのデザイン製品より悲惨な事態になるでしょう。ちょっと心配です^^;
反対にこれが成功すれば一発逆転のキラープロダクトが生まれるはず!
日本の企業に頑張って欲しいですね。
まとめ
こう考えると、プロダクトデザイナーは今後かなりやりがいのある、楽しい未来が来そうですね♪ワクワクします^^◎
現在行き詰まりを感じている企業のデザイナーも少なくないと思います。
そういう人はもう少し粘りましょう(笑
絶対エキサイティングな未来が待っていますよ!きっと。
若いデザイナー志望の学生さん。どう感じますか?
勉強する事・やらなければいけない事は年々増えていきますが、将来かなり有望な職業だと思いますよ、プロダクトデザイナーという職業は夢いっぱいです♪
是非是非一緒に楽しみましょう!
でわでわ、良いデザイナーライフを(=^▽^=)ノ