【CADデザイナーとは?】現役デザイナーが簡単に解説!
「CADデザイナーとはどのような仕事か?」
普段からcadを良く使う現役工業デザイナーの筆者が簡単に説明します。
最近ものづくりの現場では「CADデザイナー」が増えてきています。
ですが、
実は「CADデザイナー」という言葉はあまり使われていないのです。
正確に言えば「CADデザイナー」という職業は一般的に存在しません。
「CADオペレーター」もしくは「CADモデラー」がものづくりの現場でよく使われる言葉ですね。
これは出版関係でも良くある「DTPデザイナー」と「DTPオペレーター」の呼び名の違いと同じ現象かもしれません。
求人情報では「〇〇デザイナー」と書かれていても、現場では「〇〇オペレーター」と言われている職業は少なくありません。(どうやら「デザイナー」とついていた方が求職者が増える為らしいです)
CADデザイナーとCGデザイナーは別職業!
「CADデザイナー」で検索してこのページに来てくれた方の中には「CGデザイナー」と混同している方もいるかもしれません。「CGデザイナー」はゲームや映画、アニメ業界などエンターテイメント系のクリエイター職です。
「CG」と「CAD」は似ているのですが、根本的に違う職業なんですよね。
今回はこの2つの違いについては余り触れません、興味のある方は「CG」「CAD」「違い」で検索してみてください。
この記事では「CADデザイナー」と「CADオペレーター」の違いや、ものづくりの現場でのお仕事の仕方について簡単にまとめようと思います。
「CADデザイナー」とはどんな人?
「CADデザイナー」は本来「工業デザイナー」や「建築士」と呼ぶべきでしょう。
それぞれの業界のデザイナーとして活躍している方々です。
その中でCAD操作に精通した「Cad業務も率先して行うデザイナー」さんを「CADデザイナー」と、この記事では定義しています。
そして、そんなcadを使い熟すデザイナーは工業&建築業界共に日々増えているんです。
今後も若い世代を中心にドンドン増えていくでしょう。
デザイナーの仕事とCADオペレーターの仕事の違いとは?
まず、デザイナーとはどのような仕事なのか?
手書きのスケッチや3面図、PhotoshopやIllustratorで綺麗に描かれたレンダリングを作成し、クライアントや経営層、またエンジニアリングや商品企画部といった別部署とデザインを合意しながら決めるのがデザイナーの主な仕事です。
Cadで細部まで3Dデータを作るのには凄く時間がかかるので、今まで「工業デザイナー」や「建築士」は自らCadを使うより「CADオペレーター」さんに指示をだしながら3Dアウトプットを作成する場面が多かったのです。
ですが、最近はCADソフトの進化が著しいのです。
操作性が向上したり、効率的なコマンドツールが追加されたり、AI的に造形をしてくれる機能が開発されたり、レンダリング機能が向上して素早くカッコいい画づくりまで出来るようになってきました。
なので、多くの若いデザイナーを中心に「あれ?これ綺麗なスケッチを丁寧に書いたり、図面を描くよりも、最初からCadで3Dを作ってしまった方が仕事早く終わるんじゃない?」と考える人が増えてきたのが今現在のものづくりの現場です。
「デザイナーや建築士がざざっと大まかなCadモデルを作成」→「Cadオペレーターが細部を作り込む」というような職場が増えています。
この様な変化に伴い、Cadオペレーターの仕事も段々と高度な事が要求されるようになっています。
それは「ある程度のデザインスキル」と「ある程度のエンジニアリング知識」です。
今まではデザイナー(建築士)、エンジニアから指示を受けてCadをオペーレーションするのがお仕事でした。ですが、昨今は様々な分野で開発スピードが加速しているので、オペレーターにもクリエイティビティーを求め始めている企業が最近すごく増えてきています。
これからよりCADのスキルが重要になる!
以上が、簡単なCADデザイナーとは?に関する簡単な説明です。
最後に。
最近では「デジタルシフト」と呼ばれ、どんどんリアルな手作業やモノを使った解析業務も減り、PCの中で完結出来る商品開発が主流になっています。
工業デザイナーになるのか?建築士になるのか?Cadオペレーターになるのか?
いずれの職業を選ぶにせよ、Cadソフトの性能がどんどん進化して昨今では「如何にCadを使いこなせるか?」が本当に重要になってきているのは間違いありません。
楽しみながらCadスキルを磨いていきましょう!
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